前回記事(【その①】現場監督の仕事って必要?)に続き現場監督のお話です。 現場監督って大変な仕事だとお分かり頂けたと思います。
現場で作業しているのは、職人さんです。 現場監督は、現場での作業はあまりありません。 よく言われる言葉があります。 「段取り8分」 現場監督の仕事の8割は段取りって事です。(段取りとは準備の事です。)
しっかりと段取りしていたら、現場の仕事は2割ぐらいです。 現場で監督を見ると、あまり仕事をしていないように見えるかもしれません。 だから「現場監督って必要なの?」と思う方も多いようです。
私が思うに、現場で2割以上の作業をしている監督は、優秀ではありません。 段取りが出来ていないのです。 2割の作業とは、 近隣・道路・現場・トイレなどの掃除 材料の整頓や養生の確認 足場や養生ネットの点検 これくらいです。もちろん、これらの作業は職人さんも協力してくれています。
しかし、段取りが出来ていないと職人さんに
「あの材料がないから持ってきて欲しい。」
「この納まりが分からないから図面をコピーしてきて欲しい。」
「材料が入りすぎていて、作業スペースが無いから何とかして欲しい。」
など、現場で大忙しになります。
段取りをする時は、それぞれの職人さんを思いやって材料や人の手配をします。 つまり「愛」が必要なのです。 必要な材料を必要な量だけ絶妙なタイミングで納品して 同じ場所に人が重ならないように作業指示をしなければなりません。 「あの職人さんが笑顔で家づくりをするにはどうしたらいいのだろう。」と考えるのです。
さて、前置きがながくなりましたが、 私が現場監督として大切にしている2つの要素です。
「真摯さ」 施工ミスや自分のミスを上手にごまかす、施主の要望や苦情を上手にかわすのは、 知識や経験が豊富になれば、出来る事です。 しかし、そんな事をしてしまえば必ず大きな問題になります。 真摯さは、すぐには身に付ける事は出来ません。生まれ持ったモノかもしれません。 真摯さがなければ、欠陥住宅になってしまう可能性は高いです。 そんな事件も報道されていますよね。
「コミュニケーション」 現場で働く職人さんの年齢層は広いです。 今でも私よりも年上の職人さんは半分ぐらいいます。 若い現場監督になれば、自分の親ぐらいの年齢の職人さんに 作業指示や指導をする事になります。 そんな時は、立場が上だからと言って、威張ってはいけません。 現場の雰囲気が悪くなり、正常に家づくりが進みません。
まだ、工事現場はどんなに注意しても音や埃も立ちます。 工事車両の出入りもあり、材料を下すためにほんの5分道路に車を停車しても 近所の苦情はあります。 その時は、現場監督が上手に対応する必要があります。 入居後にお施主さんがご近所付き合いに苦しまないようにするには コミュニケーションは大切なのです。
色々とお話してしまいましたが あなたが家づくりをお願いしようとしている現場監督さんは、 どんな人なのでしょうね。 最初にもお伝えしましたが、現場監督の仕事は契約後から始まりますので あなたは契約前に現場監督をご確認くださいね。
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