住宅[373]

住宅の欠陥や偽装は見抜けない?

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執筆者:前田 浩貴

素人では欠陥や偽装を見抜くのは難しいです。 いや、プロでも難しい事があります。

食品の産地偽装やブランド偽装がありました。 飲食に関わっている人や料理長でも、調理されたら分からない人が多いでしょう。

食品廃棄の偽装では、廃棄されるべき食品がスーパーに出回っていました。 スーパーの店長でも見抜く事が出来ないのです。

建築では、マンションの杭工事の偽装や耐震偽装もありましたね。 建てている現場を見れば、しっかりと工事をやっているのかは判断出来ますが 出来上がった建物を見ただけでは、偽装を見抜く事は出来ません。 偽装が分かるのは、何か不具合があった時です。 壁にヒビが入ったとか、雨漏れをしているとかの致命的な欠陥になった時です。

先日、外装リフォームの調査に行きました。 基礎の仕上げが不自然になっていましたので、奥さんに聞いてみました。

「ここの基礎の仕上がりが不自然ですが、何かありましたか?」

奥さん「そうなのよ。入居して4日目に床下に水が溜まってね、お風呂から漏水していたので基礎に穴をあけて水を出したの。もう臭くて気持ち悪くて、業者に家を返したかったわよ。」

私は建築の経験や知識があるので、基礎を観たら何か変だな・・・・と分かりますが、一般の方では分かりません。建築士でも分からない人が多いでしょう。 何かあったな?とは分かりますが、何が起こったのかまでは分かりません。 やっぱり家を建てている時にしっかりと管理しなければ欠陥は防ぐことが出来ません。

私たちの身近でもこの様な欠陥や偽装は起こっています。 この様な事故が起こるのに、共通している事があります。 それは、利益を追求する事を優先して、プロとしての誇りを捨ててしまっている事です。 そこには、お客様の笑顔はありません。

もし、この様な人があなたの家を建てる事になったとしたら・・・・ゾッとします。 では、あなたの家づくりはどうしたら欠陥や偽装から守る事ができるのでしょう?

簡単な方法は、OB様(その会社で家を建てた人)をチェックしましょう。 家づくりに誇りを持っている業者は、家を建てた後も良い関係を続けています。 家を完成させて引き渡して終わりではありませんからね。 良い関係を築けていたら、OB様宅を見学出来たり、お話をする機会があったり、会社のイベントに参加したりするはずです。

もう一つ方法があります。 お金が掛ってしまいますが、第三者の検査機関や建築士に検査をしてもらう事です。 業者の技術不足や知識不足による欠陥を防ぐことが出来ますが 業者との信頼関係が失われる可能性があるので、了解をもらってくださいね。

ところで、 信頼できる業者に仕事を依頼する時は 適正な報酬を支払う事がとても重要なのです。

適正な価格で、適正な利益がなければ、安定した経営は出来ません。 もし、利益があげられなければ、何かしらの不正をするかもしれません。 ですから、良心的な業者を守るには、適正な材料・技術・知識・経験・管理・・・・には、 それに見合った報酬を与える事です。

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