鉛筆やお箸の持ち方って難しいですね。 大人でも正しく鉛筆を持てている人は何パーセントいるでしょうか。
「私だって間違った持ち方をしてずっと生きてきたけど、何の不便も感じないし、そこそこの整った文字も書けているし・・・成績も悪くなかったし・・・」と反論したくなる人もいるかもしれません。
大人のこれからの人生は子どもほどは長くはありませんから、今更直さずこのまんま突っ走ってもよいかもしれません。
でも、まだ人生をスタートしたばかりの子ども。携帯メール、パソコンが普及し文字を書くときは手書きが100%ではありませんが、これから小学校に上がり作文を書いたり、手紙を書いたり、長い人生を歩んでいく子どもです。
鉛筆が正しく持てるのとそうではないのとでは、どちらが良いでしょう。次をご覧ください。
■鉛筆の持ち方による影響
持ちかたが良いと
①形よく綺麗な文字が書けるようになります
②長時間書いても手が疲れません
③正しい持ちかたが出来ると指に負担がかからないので手、腕、肩、首、目が疲れません
④姿勢がよくなります
⑤勉強に集中できます
⑥学習意欲が出て学力が向上します
⑦見た目が素敵です。評価が上がります
鉛筆の持ちかたが悪いと
①短時間書いただけで手が痛くなります
②字が汚くゆがみます
③姿勢が崩れます
④悪い姿勢で書くと指や手、腕、肩、首、目など様々な箇所がとても疲れやすい状態になります
⑤視力の低下や背骨のゆがみなど深刻な症状を引き起こす原因になります
⑥勉強に集中できません
⑦学習意欲が起こらず学力が向上しません
正しい鉛筆の持ち方を教えないまま次の学習に進めても、直ぐに疲れてしまい、学習意欲もなかなか湧かないこともあります。
又、仕事や勉強が出来ても、美しい身なりをしていても、化粧をばっちりしていても、鉛筆や箸の持ち方がおかしかったらがっかりされてしまいます。レジの女の子がネイルは綺麗にしているのに、醜い持ち方で領収書を書いていると興醒めすることがありませんか。
■文字は直るが鉛筆の持ち方は直らない
子どもはこれから小学校→中学→高校と進んでいきます。 文字を書く機会がこれからも沢山あります。今、お化けのような字、湯気のような字を書いていても、練習を積めば積むほど書けるようにはなってきます。
けれども、鉛筆の持ち方は、文字がだんだん整ってくるのと同じように、だんだんと正しく持てるようにはならないのです。
初めに間違った持ち方が身に付いてしまうと一生ものになってしまいます。しかも、大変早い時期に悪い持ち方が定着してしまいます。
筆者は多くの子ども達を指導してきましたが、小学生になって誤った持ち方をしている子を正しい持ち方に直すには困難を極めます。「この持ち方の方が楽だ~書きやすい」と言って頑として言うことを聞いてくれません。
しかし、3歳児に「こうやって持つと格好がいいよ」というと簡単に直ります。「直る」というより鉛筆を持って字を書く経験をそんなにしていないので、最初から正しい持ち方をスムーズにマスターすることが出来るのです。
しかも、小学校に入学したからといって学校の先生は細かくは直してくれません。担任1人で35人の生徒を担当し、次から次へと教科書を進めていかなくてはならないため時間的余裕がないのです。
学習塾へ行っても計算問題を解いたり文章を書くことが優先されて、鉛筆の持ち方を指導してもらえないことが多いです。教える教師自体が正しく持てておらず悪い手本を見せてしまっていることもあります。
本来は子どもが幼い頃から関わるすべての大人自身が正しく持てるよう意識的に声かけすべきなのですが、そういう訳にも行きません。
■本人に意識させよう
ですから子ども自身が意識するように持っていくのが得策です。
「誰のためではなく、自分のために正しく持つんだよ。勉強だって先生のため親のためではなく、自分の未来を切り開くためだからだね」
「先生やお母さんの前だけで正しく鉛筆を持つのではなく、いつでもどこでも、お絵か描きしている時も、お家でお友達にお手紙書いている時も、正しく持ってね~。誰も見ていなくても正しく持つんだよ~、自分のためだからね~、先生のために正しく鉛筆を持つのではないんだよ~」
と言ってみてはいかがでしょうか。
正しい鉛筆の持ち方ってとても大事ですよ。
パソコンでも我流で指を使っている人は多いですしそれでも打てます。
でも10本のポジションを最初から正しく覚えてブラインドタッチをマスターしていればもっと正確に早く打てるってことありますよ。これと似ていますね。
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2024/11/20 更新