子どもが電車内、走り回り大騒ぎしています。
「ねえ、○○ちゃん。どうして騒ぐのかなあ?よく考えてみよう~電車内は何をするところ?」と聞いているママがいます。傍で聞いている乗客はイライライラ・・・。
子どもがテーブルの上に足を乗せました。
「ねえ、○○ちゃん、どうしてテーブルの上に足を乗せちゃうのかなあ?バイキンがついちゃってお腹、痛くなっちゃうよ」クドクド説明。
ここで理由を聞かれたって答えようがありません。子どもの中に答えはありません。
走りたいから走る、騒ぎたいから騒ぐ、足を乗せたいから乗せています。
こんな時は「電車内は走るところではない!考え事したい人もいるし、居眠りしたい人もいる。皆が集う公共の場、騒ぎたいのだったら次の駅で降りて歩いて行きましょう!」「テーブルは食事をするところだから足を乗せてはならない」と命令すればいいのです。
さて、書店の子育て本コーナーには “雨後の筍”のように同じような系統の本が並びます。「褒めて育てよ」「子どもの伸びる力を信じて」「コーチング流子育て」等々・・・読んだ途端、そっちに針が振れてしまうお母さんがいます。
“ティーチング”はこちらサイドから教えること、「出来ない」という性悪説を前提に指示・命令すること。“コーチング”は相手に考えさせ答えを出させる技法・・・「相手の中に答えがある」という性善説を元に考えさせること。
時と場合によりコーチングが有効なこともあります。
例えば会社内
(良くない例)
上司「今度の勉強会の日程は決まったのかい?」
部下「実はまだ、講師の方との調整ができておりませんので・・・」
上司「まだなの!?どうして!?」
部下「すみません」・・・・・・返す言葉なし。
(コーチング的良い例)
上司「今度の勉強会の日程は決まったのかい?」
部下「実はまだ、講師の方との調整ができておりませんので・・・」
上司「まだなの!何が調整の妨げになっているのかな?」
部下「はい、実は・・・・」
この場合、後者の方が断然よいです。「どうしてなの!」と問い詰められても答えようがないから、相手は解決策を考えるどころか萎縮してしまうだけ・・・
でも、 何も知らない新人にはまずティーチングが大事なこともあります。子どもは人生スタートして間もない新人さん。
筆者もまだ、学習塾の先生になって間もない頃、30年近くも前の話・・・・授業中に帽子を取らない子ども(なんとまだ幼稚園児!)にコーチングしてしまいました。
その時の会話
私「帽子を取りましょう」
子ども「うざいなあ!何で帽子とらなきゃならないんだよおお」
私「お部屋の中だからよ」
子ども「俺は部屋の中でもかぶっていたいんだ!」
私「でも、部屋の中では脱ぐものよ。太陽もないし」
子ども「俺は俺!うるさい!」
教師の威厳がガラガラと崩れ落ち、それ以降、この生徒には私の命令は全く通じなくなってしまいました。この子だけではなく他の生徒からも甘く見られるようになり、学級崩壊への道をまっしぐら。
何でもかんでも子どもの意向を聞きながら、理由付けをしながら躾けるのが良いとは限りません。賢いママになって使い分けをしましょうね。
教育総合ランキング
2024/11/22 更新