高校受験とは違って大学受験には「浪人してもう1回チャレンジ」ということができます。(もちろん高校受験でそれをやる人もいますが)。
では、現代の大学受験事情に鑑みると、現役時代にある程度のレベルの大学で妥協するのと、浪人をして再チャレンジをするのでは、どちらの方が得策と言えるのでしょうか?今回はその2つを徹底比較していきます。
<現役で妥協することのメリット・デメリット>
大学受験をする人であればだれもが願うのが「現役で志望大学に進学したい」ということでしょう。
しかし、残念ながら、大学の合格者の枠には限りがありますから、その夢を叶えられる人はほんの一握りとなってしまうのもまた現実です。では第一志望に合格せず、第二志望以下の大学に進学することとなった場合にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
まずはメリットとしてはもちろん「金銭面での負担が減る」ということが挙げられます。現役で進学してしまえば、浪人をする間の金銭的負担を全て1年目の学費に回すことができます。そうなると学費を出す親御さんとしては最もありがたい形式となりますね。
また、進学する本人としてもメリットがあります。気持ちを切り替えて進学してしまえば、ひとまずは一歩先に進むことができます。大学に入ってしまえば、自分よりはるかに上の人もいますから、そういった人に刺激を受けることもできます。
更には大学受験の勉強とは違った「学問」に早くから触れることで、無駄な時間を過ごすこともなくなるかもしれません。
そして浪人生より1年早く入学する分、社会に出るのも1年早くなりますから、1年分の収入が生涯的には高くなりますね。そういう意味でも、メリットはとても多いのではないでしょうか。
デメリットとしては、全員に当てはまるわけではないですが、「もう1回挑戦しておけばよかった・・・」という後悔の念を引きずってしまうことで、先に進むことができないでいる場合です。
しかし、こちらも時間が解決してくれるケースが多いので、総合的に見ると、やはり一歩先に進んでしまった方が良いのだと思われます。
<浪人で再戦することのメリット・デメリット>
浪人をすると1年間で60万前後、通学費用・食費も併せると、80~90万の余分な出費がかかってしまいます。ではそれをかけたから第一志望の合格を勝ち取ることは出来るのでしょうか?
統計的なデータがあるわけではありませんが、所感としては「浪人して第一志望合格を勝ち取れる確率」は20%程度だと思われます。つまり100人浪人しても80人は行きたい大学に行けない計算です。
そう考えると、費用対効果があまりないと言えるかもしれません。また、精神的にも浪人生というのはモチベーションが継続しない傾向にあります。
現役生が学校行事が合間合間にあるので、メリハリを付けながら勉強を継続することができますが、浪人生は朝から夜までずっと受験勉強しかやることがありません。
ということはそれに対して強い意志を持って臨めないのであれば、途中で挫折することは目に見えてます。それでもがんばってやれるという意志を持てるのであれば、浪人も1つの手段なのかもしれません。
一方で、メリットは「20%に入ることが出来れば相当な実力を付けることができる」という点です。現役生の時は部活があって満足な受験勉強ができなかった、あと1点という所で不合格となってしまった、などの場合、「もっと勉強したい」という「強い気持ち」が根底にあります。そういう人の場合は比較的成功する確率が高いようです。
<最後に>
「現役で進学しないとダメ」「浪人した方が良い」など、様々な意見がありますが、そのいずれもが正解と言えるかもしれません。ただし、自分にとってはどちらが正解なのか、ということを一度じっくり考えてみる必要があるかもしれません。浪人生活は苦しい1年間ですので、それを継続できるかどうかは「自分の性格」に聞いてみてください。
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2024/11/21 更新