住宅[373]

お家のギャップ(段差、明暗差、温度差)って悪いこと?

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執筆者:前田 浩貴

あなたは、お家のギャップと聞くと何をイメージされますか?
床の段差とか室温差を思い浮かべるかも知れませんね。
 
「将来、車いすになった時の事を考えて、部屋の段差をなくしたい。」

との要望で段差のない床にすることも出来ます。
 
温度差も良い断熱材を採用する事である程度解消出来ます。

フラットな事が生活しやすいと思われている人が多いようです。でも、まだまだ詰めが甘いような気がします。
 
例えば

玄関は段差なく入れますか?
 
玄関は通常20センチぐらいの段差があり、框(かまち)が付いています。玄関に腰掛けて、靴を履いたりしませんか?それに、この段差が室内に砂ホコリを入れない役割もあります。

もし、車いすの事をお考えなら車いすの幅を考え、どのように室内に上がり、車いすのタイヤを拭くのか?室内用の車いすに乗り替えるのか?動きや体の状態で計画は変わってきます。
 
そもそも、いつ車いすになるかも分からない人が将来のためにそこまで備えるのももったいないような気がします。

もちろん、安心して生活するために考えておくことは良い事です。

ちょっと、話が違う方向に行きましたが、

今回、お伝えしたいのは「ギャップ」でしたね。
 
私は、ギャップって悪い事ではないように思います。
 
床のギャップも和室を20センチぐらいあげれば、立ち上がる時に足を下におろして立ちやすくなります。

小さな段差は危険ですが、これくらい大きな段差なら運動にもなりますし腰掛にもなります。

更に、床が上がった分天井が低くなれば、なんとなく落ち着いた感じになります。
 
照明も同じです。

すべての部屋を明るくするよりも暗い部分を創ることで、明るさのギャップを創り、影が出来て、より照明の効果が出ます。雰囲気も良くなりますよ。

温度についても、

室内はなるべく近い温度にしたいですが、高すぎる室温はかえって危険です。

日本の四季を感じるにも、温度のギャップについてはお庭で過ごす時間をギャップと考えて計画してみてください。

この様に、ギャップはあなたの暮らしに変化を与え、豊かさが増します。
 
ギャップが無い事が良い事ではありませんので、ご注意くださいね。

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住宅総合ランキング2024/11/22 更新

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