“褒める子育て”が大流行です。でも、褒めすぎると子どもが“天狗になる”“いい気になる”“うぬぼれる”“思い上がる”“調子に乗ってしまう”と心配になってきませんか。
そこで今日は、『1人でできる子になる テキトー母さん流 子育てのコツ』の著者の立石美津子がお話します。
“うぬぼれる”を辞書で引くと“他人がどう思おうと、自分で自分を素晴らしいと思う意”と出てきます。漢字でも“自分に惚れる=自分に惚れる”と書きます。
良くない意味に使われることが多い言葉ですが“自分が大好き”であることはちっとも悪いことではありません。反対に“自分のことが嫌い”だったら不幸ですよね。
“褒めることによって調子に乗ってしまう”と心配する親がいます。でも、調子に乗ることは悪くはありません。テストの結果をほめちぎられた結果、嬉しくなって更に頑張って勉強することになれば却っていいですよね。
反対に素直な自分の気持ちを表したのに「調子に乗るんじゃないよ」と釘を差されてしまうと、「手放しに喜んではいけないんだ」と思い、挑戦意欲もなくなってしまいます。
いい結果を得られて“天狗になる”“いい気になる”のも悪くはありません。鼻高々になって気分がよくなると自信がつきます。
反対にダメ出しばかりされていたら「ああ、僕はやっぱりダメなんだ」と気力を失うことになってしまいますよ。
“思い上がる”の意味は自分の能力を実力以上だと過信することです。でも、人は過信することで実力以上の力を発揮します。「どうせ失敗するに違いない」と思って行動すると本当にうまくいきませんが「きっと成功する」ち思うと120%の力が出たりします。
例えば平均台の上を歩くとき「落ちてしまうに違いない」と恐る恐る歩くと脳は“落ちる”という言葉が印象付けられて本当に落ちてしまいます。けれども「絶対に向こう岸に渡れる」と暗示をかけるとふらつかないで渡れたりします。
プロゴルファーのタイガーウッズも最後の優勝を決めるパットのとき「入らないかもしれない」とか「失敗しないように」と絶対に思わないそうです。「必ず入る」と自分に暗示をかけるとスルスルとボールが穴めがけて転がっていくそうです。メンタル面が重要なオリンピック選手も「絶対にメダルを取る」とインタビューでよく言っていますよね。
だから、思い上がって過信することは悪くはないのです。
天狗になる、いい気なる、思い上がる、うぬぼれることは悪くはありません。けれども、次のような褒め方はやめましょう。
×あなたは周りに比べて一番偉いね。
×周りのお友達はお行儀が悪いけれどあなたはいつもマナーが出来ていていい子ね。
ママは褒めるとき心の中で「周りと比べてうちの子は出来る」と思うのは自然な感情なので構いません。けれどもそれを口に出して子どもに伝えるのはよくありません。周りはどうであれ「あなたは○○である」と認めてやりましょう。
もし、他人との比較で褒めてばかりいると自分が二番手三番手となったとき「自分には価値がない」と思うようになります。
周りと比べて評価することなく、その子自身のことを評価するのです。褒め方さえ間違っていなけれは悪い結果にはなりませんよ。
※この記事を書いた立石美津子さんの著書
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