「今、ここでバシッと叱りたいけれど周りの視線が気になる」
「家じゃないからまあいいか」
などと躾をしなくてはいけないと思いつつ、つい折れてしまっていることはありませんか。でも、これでは子どもにやっていいこと悪いことは躾けらませんよね。
そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子がお話ししたいと思います。
子どもに躾をするとき、パパが甘いけどママは厳しいとか、姑は厳しくてママは甘いとか、家族の間で子どもへの対応の基準が異なると躾はうまくいきません。
それについて詳しい記事はこちら
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>>一貫性のない躾の注意点「ママ厳しくパパ甘い」「家と外で別対応」
でも家族間で子どもへの対応が異なるだけでなく、ママ自身も“家では許さないけれど、外ては許す”など場所により方針を崩してしまうと、やっていいこと悪いことが子どもに伝わりません。
●家と外で対応が違う
(公園で)
・家ではおやつを食べるとき床にこぼさないようにうるさく注意しているのに、公園では下が地面だからとクッキーや煎餅のクズを落としても何も言わない。
・公園で持っているお煎餅を地面に落とし拾って食べようとした子どもに対して「地面に落としたものを拾って食べてはいけません」と叱る。けれども、家では床に落とした煎餅を拾って食べても何も注意しないでそのまま食べさせている。イチゴを落としても「高かったからもったいないわ」と考えて洗ってから食べさせている。
・バスの中でベビーカーに乗せたまま袋菓子を渡している。下車するとき洋服やベビーカーに付いている粉がついたまま家に帰るのが嫌で、無意識にパッパとバスの床に払い落として下車する。けれども家の中で同じことを子どもがしたら酷く叱る。
●言っていることとやらせていることが違う
・食事の前後のご挨拶
食事の前に「頂きます」、終わったら「ごちそうさまでした」と保育園でも家でも言うように躾けているのにパパは黙って食事を食べ始め、食べ終わっても何も言わない。
これでは悪い手本を見せていることと同じですよね。
・スーパーでお菓子を欲しがる
「今日は夕飯のお買い物に行くだけだからお菓子は買わないからね」と何度も言い聞かせたのにも関わらず、目の前に陳列されている色とりどりのお菓子を見たら「買って!買って!」と大騒ぎする子ども。
「子どもが大泣きして周りの人に迷惑がかかっているわ」「うるさいから静かにさせたい」そんな思いでさっき約束させたばかりのことを翻す。
「子どもは大泣きして地べたにひっくり返れば買ってもらえる」と学習してしまいます。これも言っていることと親がやったことの一貫性がありませんよね。
さて、幼稚園、保育園を選ぶときにも、こんな理由を優先していませんか?
・親しいお友達が通っているから
・園庭が広いから
・制服がかわいいから
・給食があるから
・延長保育があるから
・園バスが家の近くまで来てくれるから
・保護者の負担が少なそうだから、PTAがないから
・体操、英語など園で教えてくれるから
・それらの習い事が放課後に用意されているから
もちろん、これらも大事な要素です。でもいちばんは、家庭の教育方針と園の方針が一致しているかです。たとえば、伸び伸び自由にさせている家庭の場合、厳しいしつけをする園に入れると、子どもが戸惑います。
また、反対に幼児期からきちんとしつけをしたいと考えている家庭の子が、何をしても叱らない方針の園に入ると、ママ自身が大きなストレスを感じます。 毎日、日中、長時間過ごす幼稚園、保育園。目先の見た目に惑わされず、しっかり保育参観して、子どもの特性と家庭の価値観の合った園選びをしましょう。
躾は“いつなんどき、誰からも同じ方針、基準で”が原則です。子どもがいつまでも出来るようにはならない原因はひょっとして周りの大人の対応にあるのかもしれませんね。
※この記事を書いた立石美津子さんの著書
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