子どもの躾、朝から晩まで機関銃のように叫んでいるのに子どもがちっとも言うことを聞かないことってありますよね。
でもママの口から出る言葉って、口から発せられた瞬間から湯気のように消えていくもの。だから子どもの記憶に残らないんです。
今日は『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が視覚を利用した躾についてお話ししたいと思います。
小学校の先生の授業、大事な会議のプレゼン、生徒や聴衆の耳だけでなく目にも訴えるために黒板への板書やパワーポイントを駆使します。これと同じことを子どもの躾に応用してみましょう。
トイレトレーニングをしている最中、トイレからトイレットペーパーをカラカラカラカラ必要以上に長く使っている音がすることってありませんか?
でも、子どもは拭くのに丁度よい長さがわからないのです。トイレの壁に使う長さのトイレットペーパーの実物を貼りつけたり、1回の使用量分をちぎって置いておくのもよいでしょう。
歯磨きを自分でするようになるとある程度の時間、ゴシゴシ磨いてほしいですですよね。 そんなとき「もっとしっかり磨きなさい」「もっと長い時間磨きなさい」と口で言ってもわからないです。
洗面所に歯の位置を示すイラストを貼り、上の歯、下の歯、奥歯を全部磨くように示しましょう。更に砂時計やキッチンタイマーをセットし1分30秒~2分感間は磨く目安を示してあげましょう。 “食べたら磨こう3分間”という言葉がありますが3分は結構長いかもしれませんね。
何度、叱っても玄関の靴が散らかっている状態。「きちんと揃えなさい」といっても曖昧でよくわかません。
そんな時は画用紙などを靴型に切ったものを玄関の床に貼りつけておきましょう。靴を揃える習慣がつくばかりか、左右反対に靴を履くこともなくなり一石に超ですよ。
片付ける、整理整頓するとは元あった位置に戻すことです。
「きれいにしなさい」「きちんと片付けなさい」と叱ってもどこに何をしまったら良いのか子どもにはわかりません。積木入れには積木、電車入れには電車、ぬいぐるみをしまう箱には人形の写真やイラストを貼って、元あった場所がわかりやすいようにしましょう。 何処に何をしまえばいいのかわかりやすいです。
外出先から帰った後、大便の後など綺麗に手を洗ってほしですよね。一部分しか入念に洗わなかったり水で濡らすだけだったり・・・。
そんな時は幼稚園や小学校のように家の洗面所にも手のイラストを貼り、小指から親指、手のひら、手の甲、手首まで泡だらけにして洗っている子どもの手のイラストを貼っておくとよいでしょう。
又、本人がちゃんと洗っている時の写真を撮影しこれを貼っておくと“良い見本の自分”がいつもそこにいて俄然、やる気になります。
視覚的な物をいつまでも貼り付けたままですと壁紙と化してしまいます。
トイレットペーパーを丁度良い長さに切って使う、おもちゃの整理整頓が出来るようになたらイラストははずす、玄関の靴型マークははずすなどしていきましょうね。
いつまでも貼っておくと、何だか家がポスターだらけの乱雑な状態に見えてきますからマスターしたものは取り外しましょう。
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※この記事を書いた立石美津子さんの著書