100円ショップのキッチンコーナーで1000CCの計量カップを買ってきましょう。そして、「はい1000mlね」と言いながら子どもの頭に「ジャー」っとお湯をかけます。2杯目も「はい、また1000mlね」と「ドバー」っとかけます。5回かけて「今日は5000mlかけました~」時には「5ℓ、50㎗、5000CCね」と同じ量を違う言い方で言ってみましょう。
さて、お母さんに質問です。「1000mlは何㎗ですか?咄嗟に答えられますか?正解は10dlです。でも、答えられない人は多いですから恥ずかしくはありません。デシリットルの単位は、日本中どこのスーパーに行っても、この単位で売っている飲み物がありません。だからピンとこないのです。
「なぜ、実生活で使わない単位を2年生から覚えさせるんだろう?」疑問に思い、文部科学省に電話してその理由を聞いてみました。「この単位は現在のところ、豆や穀類を小売りする際に用いられています。計量法の施行により、従来使われてきた尺貫法ベースの計量単位が商取引に使えなくなったため、1合(約1.8039デシリットル)に比較的近い2デシリットルを販売の基準としています。リットル・デシリットルを小学校で学びますが確かに日常での使用頻度は少ないので難しいかもしれませんね」という解答でした。
大人でさえわからないこんな難しい問題が脱ゆとり教育の今、小学校2年生で出てきます。入学後、可愛い指を使いながら数をやっと数えていた子どもがこんな問題を1年後解かなくてはならないのです。
ですから、算数の得意な子どもでもかさの単位で苦労します。不得意な子どもならば尚更です。最初は「英語だ」なんてℓ、㎗をなぞって喜んでいるのですが、換算が直ぐに出てきますから苦痛の表情を浮かべます。
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2024/11/24 更新