介護と言うと世間一般にはお年寄りのものというイメージが強いかと思います。
しかし平均余命から考慮するとお年寄りの要介護者よりも、やはり若年者の要介護者の方がその介護は大変であると言えます。
介護の大変なところは、重労働に対する肉体的負担と終わりが見えないという精神的負担が同時にのしかかってくることに加え金銭的な負担も大きいということです。例えば働き盛りの30~50代の方が要介護状態になってしまったらどうでしょうか。
さらに言えばその方が一家の大黒柱であった場合どうなってしまうでしょう。まず考えられることがその大黒柱が稼ぐはずだった収入は一切見込めないということです。
入ってくるはずだった収入が一切なくなるということだけでも一家にとって大打撃なのに、さらに深刻な問題なのがその方の介護に費用がかかるということです。わが国の公的介護保険は金銭支給ではなくデイサービスなどの現物支給です。
必要な介護サービスを受けるために場合によってはサービスの差額分を自己負担しなければならないということも考えられます。またサービス外にもたとえばバリアフリー化や介護用の消耗品等の購入に必要な経費等かかり、ただでさえ収入がないのに支出もさらにかさむという最悪の状態になりかねないのです。
その公的介護保険もあてにならないこともあります。というのも公的介護保険は40歳~65歳までの被保険者は要介護状態に至った原因が特定の疾病によるものでないと給付の対象にならないのです。