ある保険会社の専属代理店の方はこうおっしゃいました。「上皮内がん」は、がんではない、と。これは、その保険会社のガン保険では、上皮内がんになって入院しても、手術をしてもがんとしての入院給付金や手術給付金が出ないことを意味していました。がん保険を検討する上で、よく話題になる「上皮内がん」について考えてみましょう。
上皮内がんというのは、上皮内新生物や上皮内腫瘍とも呼ばれますが、上皮内新生物が、上皮内の粘膜内にとどまってしまい、粘膜を超えて出てこないことを言います。
この段階では転移はせず、または、上皮内がんは英語では「がん」を意味する「cancer」を使わないので、最近は、上皮内がんと言わずに上皮内新生物ということが多くなっています。
つまり上皮内だと、血管もリンパ管も通っておらず、転移を起こさないので、我々のよく話題にする「がん」とは異なった給付となることがあるのです。
みなさまが医療保険、がん保険に入られている場合は、この上皮内がんに関しては、給付されるのかどうか、よく調べておく必要があります。
保険会社によっては、同じ保険会社でもいつからいつまでに入ったがん保険は、上皮内新生物は通常のがん保険の給付扱いにして、ある時点以降に同じ会社のがん保険でも「がん」としての給付はありませんよ、ということもあります。また、逆に新しく出したがん保険は、上皮内新生物は「がん」として給付しますよ、といった場合もあります。