家づくりをするときに初めて考える事ってあると思います。
普段、街を散歩していてもあまり気にならないのに、自分の家を建てるとなって初めて気になるようなことです。そして気になりはしたものの、どのように判断したらよいか分からないということがあると思います。その一つに「外壁」があるのではないでしょうか。
「外観」については好き嫌いの判断はできても、その仕上げ材となる「外壁」材については、その材料や工法については一般的な知識ではないと思います。
そこで外壁材を選ぶ、4つのポイントについて整理してみようと思います。
わかりやすい順番に並べるとそれは、「意匠性」「コスト」「メンテナンス性」「重量」となります。
「意匠性」については好みが反映されるので、分かりやすいと思います。金属質であったり、板壁や左官壁の風合いを好まれる方もいらっしゃるでしょう。
次に「コスト」ですが、職人の作業手間がかかる外壁ほど平米単価が高くなる傾向にあるようです。特に漆喰や土壁などの左官壁はその材料の価格ともにコストがかかります。
「メンテナンス性」についても多くの方が興味のあるところでしょう。
特に隣地境界線にせまって建てる場合はその後のメンテナンスの大変さを考えると、耐久性の高い材料を優先して選ぶと良いでしょう。
最後に「重量」についてですが、これは家の耐震性と関係があります。
屋根についても同様のことが言え、軽いほど耐震性は良くなります。
屋根に瓦をのせ、壁にモルタル下地の左官壁を施工するとそれはとても重たい家になります。地震で揺れた時に強い力がかかることになるので、その場合は耐力壁を多めに計画する必要があります。
以上のようなポイントで外壁材を選ぶとよいと思いますが、外観を決める最も強い要素は「プロポーション」です。
形が整理されていない建物は、いくらコストをかけて意匠性の高い素材で飾ってもうまくいきません。
そして、良い形をした建物はどんな素材で外壁を仕上げても美しいものとなるでしょう。