住宅[373]

シックハウス症候群対策から始まる間違った住宅の考え方

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執筆者:高田 和政
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「夏を旨とすべし」

冬、寒いのを我慢して夏の心地よさを優先させるという考え方です。
それが様々な空調設備の技術の進歩や建物の施工精度の向上により、住宅の断熱性能が良くなるにつれ、冬も夏も快適な家づくりができるようになりました。断熱性能を良くし、室内環境をコントロールできるようになるという事は住宅が高密度化するということです。

そのようなタイミングでシックハウス症候群の原因物質が室内に充満するという問題が指摘され始め、あたかも、スカスカの家が健康的であるかのような考えが流布されました。
原因は有害物質を含む建材です。

外気の流入を防ぎ、必要な換気は開口部ですることで、断熱性と快適性の両立を目指している住宅ではありません。シックハウス症候群の問題は建築基準法の改正などにより改善されていますが、今でも化学物質に過敏な方にとっては深刻な問題です。

ですが、誰も彼もが同じように「過敏」に反応し、家づくりの本質を見失うようでは本末転倒なのではないでしょうか。

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