私は文字の読み書き教室をやっていますがここ数年、いや数十年は個性重視の考えからか何の根拠もなく左利きの子どもを連れて来て「先生、うちは一生サウスポーで通したいので右に直さないでください」と強引に要求して入会してくる子どもがいます。自己主張ばかり権利を主張し「教えていただく」という謙虚な姿勢がない保護者も最近よく見受けられます。

私は基本、文字を書く時は右利きに直した方が良いと思っています。ですから左利きを主張されると「だったら入会すんなよ～自分の好きなようにやったら」と言いたいところですが、お客様に対してそういう態度も宜しくはないので態度には出しません。
 
さて、何の根拠も持っていない親御さんなので私は次にように答えます。
 
「左利きの人は少ないので個性を伸ばす点で、左手でできることを左手で使えるようにしておくことは、とても良いことですね！

ですが、お母様、実は文字は右で書くことを基本にできているのです。筆順が右の人が書きやすいようにできているんですよ。

横の線はこのように（“→”写真）必ず左から右に書くことに決まっています。右手で鉛筆を持つとこのように（“→”写真）左から右に抵抗なく書くことができます。

左利きの場合はどうでしょう。左に鉛筆を持ってみると（実際にやらせてみせる）左から右に書くことはとても書きづらいです。反対に、右から左は楽に書くことができます。（“←”右から左へやらせてみせる）しかし、筆順を右から左方向へ書くことは誤りです。左利きであっても、左から右へ書かなくてはなりません。