ママの中には、子どもの話を最後まで聞けずに、先回りして答えを出す人がいます。先回りされると子どもは聞いてもらっているという気持ちになれません。
忙しくて、子どもの話を最後まで聞けそうにないときには、後からちゃんと聞くようにしてみましょう。
子どもの話を先取りしてしまっているママは案外自分では気づいていません。子どもの話を最後まで聞いているかどうか、御自身の聞き方を一度振り返ってみてはいかがでしょうか。
「うちの子はしゃべってばかり。人の話を聞けない人間になるのでは?」と心配されるママがいます。幼児期や低学年ではありがちで、ママが聞いてくれると嬉しくて一生懸命しゃべってしまうのです。でも成長するにしたがって徐々に周りの人たちの話を聞けるようになってくるので心配はいりません。
聞くというのは、ひとつのスキルです。幼いうちからこのスキルを身に着けている子はいません。成長するにしたがって、聞けるようになっていきます。もし、中~高学年になっても自分の話ばかりして、相手の話を聞けていないとなれば、これはママが一言アドバイスしてあげるといいでしょう。
自分ばかりしゃべる子は、良好な友人関係を築くことが難しくなります。
忙しいときに無理に聞かない、聞く時間を確保して聞く 子どもの話を受け止めろといわれても、忙しくてきちんと聞ける時間がないというママも多いと思います。そんなときは、無理して聞くことはありません。いい加減に聞くくらいなら聞かない方がマシです。
「今ママは、○○をしていて手が離せないから、□□ちゃんの話がちゃんと聞けないの。ゆっくり話を聞きたいから、後でもいいかな?」と子どもの話を、今聞けない理由を説明して後で聞く約束をしましょう。もちろん、緊急を要する話は別です。
約束したからには必ず短くてもいいから話を聞く時間を確保します。いつ、どこで、どのように聞くのかはそれぞれの家庭の環境や状況に合わせて工夫すればよいでしょう。一緒にお風呂に入ったときでもいいですし、食事の時間でもいいです。ママやパパが話を聞いてくれていると子どもが感じられる時間づくりはとても大切です。
時間がとれないと思うママは、一日のなかですることの優先順位をつけ、子どもの話を聞く時間の順位を上げます。
ママがしてはいけないことは、時間がないからと、「いい加減に聞いている」、「うわべだけ聞いているふりをする」ことです。そのコミュニケーションの仕方を子どもは、あたりまえのこととして覚えてしまうからです。聞いてもらったという満足感は常に得られないままです。
話を聞いてもらっている子は、人の話を聞ける子です。これは子どもに限った話ではありません。ママにもいえることです。ママは、案外自分の話を聞いてもらっていないのではないでしょうか。もし聞いてもらっていないとしたら、子どもの話を受け止めるのが難しいときがあるかもしれません。
ママ自身が自分の話を聞いてもらえる場をつくりましょう。ママ友の集まり、近所の人、親戚、どんな場でもいいです。「聞いて」と言って聞いてもらえる場があるだけでママは救われます。話を聞いてもらってすっきりしたら、子どもの話も聞けるようになるのではないでしょうか。
現代は聞いてもらえない人であふれています。みな忙しいということもあります。情報があふれかえっています。でも大量に見える情報は、じつはダブっていたり、似たような情報だったりします。それらが頻繁に入ってくると、どうしてもいい加減に聞いてしまいます。
いい加減に聞いてもまた同じような情報が入ってくるからちっとも困りません。気が付いてみれば、聞く力が低下せざるを得ないような環境に、我々は身を置いているともいえます。
聞く力が低下したままのコミュニケーションは相手を受け止めることのない、がさつなものになります。
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2024/11/20 更新