子どもを小学校や塾などに通わせると、親としてはいろいろと心配になってしまうものです。
成績に関してはもちろん、直接親の目が届かない環境で子どもがどのように過ごしているのか気になりますよね。
過去に「モンスターペアレント」という言葉がメディアを賑わせました。 学校などの教育機関に、理不尽な要求をする親御さんのことで、自己中心的な主張が波紋を呼びました。 モンスターペアレントという呼び名で、先生達が恐れていたことがよくわかります。
他人が聞くともちろん理不尽な要求ですが、その親御さん本人は子どもを心配する気持ちからしてしまった行動に過ぎないのかもしれません。
子育てとは、周りが見えなくなってしまうものなのでしょうか。 子どもはどこまで守ってあげたらいいのでしょうか。 自分が子育てをしていて知らないうちに周りに迷惑をかけてしまっていることはないでしょうか。
最近はモンスターペアレントならぬ、「ヘリコプターペアレント」という言葉が出ているそうです。 アメリカで増えていると言われる、ヘリコプターペアレントとはどんな迷惑親のことなのでしょうか。
ヘリコプターペアレントとは、子どもの頭上を旋回するヘリコプターのように寄り添い、トラブルが起きたら口を出してくる親御さんのことです。
ヘリコプターペアレントの特徴は、子どもが大人にならなければいけない大学生くらいの年ごろにもかかわらず、口を出してきてしまうということです。 大学生ともなれば、20歳を過ぎている子どももいるので、社会的にも立派な大人です。 子どもが親離れできていない、というよりも親が子離れできていないと言っていい状態ですね。
親がこのような状態だと、子どももついつい親に頼ってしまうようです。 お母さんがいつも子どもの行動を見張っている状態ですから、子どもも自分で判断をする力がなくなってしまうのかもしれません。 親への依存心が強くなってしまい、親も子どもに頼られている感覚になってしまいます。
子どもに頼られたら、助けてあげたいと思うのは親として当然の気持ちかもしれません。 しかしそれも子どもに年齢にもよります。 親が子離れをするのは、子どもが社会で生きていく上では大切な試練で、必要なことです。 あなたは子離れできていますか?
まず自分が「子どもの世話をやいているいい親だわ」と思っているようなら要注意です。 自分の中で、子どもの世話をやくことが絶対的に良い事と、肯定してはいけません。 世話のやき具合も、子どもの年齢によるからです。
子どものために毎日尽くしていて、子どもが人生の全てになってしまっていませんか? 子どもの成績に一喜一憂したり、受験となれば自分の人生の一大事と言った騒ぎ具合。 子どもは子どもの人生があり、お母さんにはお母さんの人生を楽しむべきです。
子どもが全てとなってしまっていたら、自分の人生を楽しむことに目を向けてみてください。 夫婦の仲はどうでしょう? 子どもがいなくては日常が成り立たないという状況になってしまっていませんか? 夫婦で食事を楽しんだり、子どもが外出している時間も楽しい時間があっていいはずです。
お母さんが子どもの心配をするのは当然なのですが、子ども100パーセントになってしまうのが問題なのです。 毎日の生活の中で他に楽しみを見つけて、意識を分散させましょう。 それが結果的に子どものためになるのです。
今まで子どものために使っていた時間やお金を少し自分のために使ってみてください。 まずは自分の興味のあることからでいいのです。 お化粧品や服の自分のために買ってもいいですし、懐かしい友人とお茶をするという事からでもいいです。 お母さんになったって、きれいでいたいし自分の時間も大切ですよね。
子どもを放任にすればいいというわけではなく、見守ってあげることが大切です。
子どもは子どもの人生、自分で生きていく力をつけることが大切です。 子どもが自分で判断すること、選ぶこと、やろうとすることが大切です。 それで失敗したっていいじゃないですか。 これからの人生も失敗しない人生なんてあり得ません。
大切なのは、失敗したときにどうやってフォローしてあげるのかではないでしょうか。 乗り越え方を教えてあげるのが、本当に子どものためになることではないでしょうか。 いつまでも「私ができないと何もできない」と思わずに、子どもを信頼してあげてください。
自分でいろいろなことに挑戦する経験が子どもの糧となり、社会を生きていく力を身に付けることができるのです。
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2024/11/23 更新