[家庭のこと]「イライラしたり落ち着きのない子ども」原因は体温調節?

「イライラしたり落ち着きのない子ども」原因は体温調節?

2015/04/09

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近年子どもの「体温調節ができないこと」が問題になっています。

大人でも日常生活で体温調節の必要がなくなってきているのを感じている人も多いかもしれません。

体温調節に必要なことは汗をかくこと。

しかし、夏も冬も室内は冷暖房で快適に過ごすことができますし、外に出ても電車やお店は冷暖房完備。もはや当たり前のことです。 これでは、特別な機会を設けてスポーツ等をしなければ汗をかくタイミングもないかもしれません。

普通に生活をしていて汗をかくといっても、近年の夏は年々気温が上昇しており、連日猛暑日なんて当たり前。エアコンを利用しないというのは無理があるかもしれませんね。

しかし体温調節とは人間が生きていく上で、無意識にできるべきこと。食べ物を消化したり、排出物を出すように、本能的に人間の身体でできなくてはいけないのが体温調節なのです。

暑いから汗をかかなきゃ!と頭で考えて汗を出す人はなかなかいませんよね。

人間は3歳までの汗腺機能が完成するといわれています。 この頃までに、自然に汗をかける身体にしてあげることが大切です。 汗をかく経験が少ないと、汗腺機能が未完成で体温調節をすることができなくなってしまうのです。

赤ちゃんや小さな子どもがいると、ついついエアコンなどに頼って室内は快適な環境に保ちがちです。

「エアコンのせいで体温調節ができなくなる」とはいえ、 今どきエアコンがない生活で一生を終えることはなかなかできません。 エアコンを日常的に使いつつ、汗もかく習慣をつけてあげなくてはいけません。

生後早くから汗をかく習慣をつけるべきですが、幼い子どもは親の助けが必要です。 子どもの身体は小さいなりに、大人と同じように汗をかこうと働いています。 しかし身体が小さいことで表面積が小さくなり、大人より大変な作業になるのです。

汗で出せない分は尿にして体外に排出しようとしますので、服装での衣類調整を気にかけてあげてくださいね。

汗をかいたあとのスキンケアも大切です。

服を着替えさせるのが面倒とか、スキンケアをするのが手間だからと言って、四六時中エアコンに頼ってしまっては将来的に子どもが苦労することになってしまうかもしれません。

体温が自分で調節できない異常体温の子ども達には、ある症状が出ると言われています。

遊ばない、落ち着きがない、すぐにカーッとなる、などです。

体温調節ができないだけで?と思ってしまうかもしれませんが、体温は脳によって調整されており、自律神経失調症とも関係があるのです。

自律神経失調症はパソコンやスマホの現代的な生活が原因かと思われがちですが、冷暖房による過保護の状態による体温調節ができないことも要因のひとつとされています。 幼い頃から体温調節の練習をしないと、自律神経失調症の危険性を高めることになってしまうのです。

家ではエアコンを利用したとしても、公園に遊びに行くなど積極的に外へ出かけましょう。 皮膚や気道を外気に触れさせることで、体温調節を覚えていきます。

もちろん最初は無理をさせずに、状況を見ながら楽しんでくださいね。

暑いときに涼しく、寒いときに暖かい快適な部屋の中ばかりでは健康を損なう可能性がありますので、自然な生活を心がけるようにしてみましょう。

一度体温調節が苦手な子どもになってしまうと、改善するのは大変です。 そのため体温調節できる子どもにしてあげることが大切ですが、もし体温調節が苦手な子どもになってしまったらどうすればいいのでしょうか?

普段の生活の中でも、スポーツなどで汗をかくだけでなく体温を上げている行動があるのでそこを意識してみましょう。 ダイエットでもよく聞かれる基礎代謝を上げることから始めてみてはいかがでしょうか。

食べることや日光にあたるだけでも、身体は体温を上げようとします。 食べ物の中でも、辛い物や熱い物を食べると汗をかいて体温を調整しようとしますよね。中には身体を冷やそうとする食べ物もありますので注意が必要です。

基礎代謝を上げて、体温を上げることから始めてみましょう。 もちろん子どもにスポーツをさせることはとてもいい影響となるでしょう。 外でスポーツをすれば、自然に日光にもあたりますし、体力もつき、なにより汗をかくことで汗腺機能を刺激することができますからね。

イライラしたり、落ち着きのない子どもの相手をしていると、怒ってしまったりして目先の躾に一生懸命になってしまいがちです。 しかし、もしかすると本当の理由は躾ではないところにあるのかもしれません。

汗をかくなんて、できて当たり前のことかもしれませんが、その当たり前のことがとても大切です。 環境をうまく活用しつつ、現代を生きていく力をつけてあげたいですね。

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