学生を教える先生にとって、一番大変なのは成績を上げることでも、保護者の対応をすることでも、授業以外の雑務でも、授業の準備でもありません。
最も苦労するのは「生徒のモチベーションを上げること」です。
生徒のモチベーションさえ上げてしまえば、あとは生徒が自発的に頑張ってくれるので、おのずと成績は上がってきますし、モチベーションを上げられなければ、いくら最高の授業をしていても、生徒は勉強に身が入りません。
では、一体どのような言葉を掛けてあげれば、生徒のモチベーションは高まるのでしょうか?
今回は塾講師の長年の経験から、モチベーションアップのための魔法の言葉をお伝えしましょう。
<君はやればちゃんとできる子なんだよ>
つまらない授業とモチベーションが上がる授業の違いは一体どこにあるのでしょうか?
それは、「ただ伝えているだけの授業」なのか「本質を伝えている授業」であるかの違いなのです。
授業というのはただテストに出るものを伝えるだけでは何の意味も成していません。「ここの単元で教えるべきことは、この先の人生にこう役立つんだよ」ということを浸透させて初めて成り立つものなのです。
そして、そういった授業をしっかりできるようになれば、生徒自身が「少しわかるようになってきた」という実感が得られるようになります。
そこで魔法の一言の登場です。
今までできないという劣等感を持っていた子に「君はやればちゃんとできる子なんだよ」と伝えてあげることで、モチベーションは加速していくことでしょう。
一般的によく聞かれる言葉ではありますが、タイミングをしっかり意識することが重要ですね。もちろん大前提として、そういう授業ができるだけの授業準備をただの指導書だけでなくいろいろな専門書を広げて行うことが重要ですけどね。
<君は絶対に第一志望に合格できないよ。できたら何だってしてあげよう。>
これはちょっと意外に思われるかもしれませんが、「反発心の利用」と考えていただければ納得できるのではないでしょうか?特に反骨精神の強い生徒に対しては強力な効果を発揮してくれます。
「じゃあやってやるよ!!」と思えるくらいメンタルの強い生徒が、普段から勉強に身が入らないようであれば、この言葉を投げかけてみてください。
<身近な具体例を挙げてみる>
生徒というものは先生の言葉には心から耳を傾けにくいようです。もちろん心に響くことばは数多くあるでしょうが、その中でもモチベーションアップにつながる確率の高いものが「具体例の提示」です。
例えば1学年上の先輩で、後輩たちからは勉強ができるイメージがもたれていない生徒や、同学年でそういう生徒がいたらそれを挙げてみるのもいいでしょう。
「●●君は、ついこの前まで学年で下から数えた方が早かったんだよ。でも、やる気を出して全力で頑張ってから、トップ20にまで上り詰めたんだよ」などという言葉は生徒に対しては衝撃そのものです。
もともと学力が高い生徒の例を挙げても「どーせあの人は元から頭がいいし」と一蹴されてしまいますが、学力がそこまで高くない生徒というのは他の生徒から見ても親近感を感じられるものです。
そういう生徒の実体験というのは他のどの言葉以上に効力を発揮するものです。「自分にもできるかも!」と感じさせることができればこちらの勝ちです。あとはその生徒は自発的に勉強に取り組んでくれることでしょう。
<最後に>
「こうしたら絶対、どの生徒でもモチベーションが上がる」というような言葉は世の中には存在しません。しかし、ある程度まで効力を発揮する言葉や話というのは存在するものです。
また、生徒のタイプによってもその言葉が身に染みるか、心に届かないかが分かれます。自分がモチベーションを高めてあげたいと感じている生徒がどのようなタイプの生徒であるのかをしっかり見極めたうえで言葉を選ぶようにしましょう。
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