中学3年生の皆さんにとって、非常に貴重な40日である夏休みが終わってしまいましたね。
そして秋も深まりつつあるこの時期になると半ば諦めの気持ちが勝ってくる人が出てきます。
「5教科も勉強しなければならず、しかも夏休みもしっかりとした勉強ができなかった」となると、勉強にも身が入らなくなりますよね。
しかし、そんな人でも諦めてはいけません。高校入試は概ね2月中旬~3月上旬に実施されますが、それまで5~6か月あります。
これだけの期間があれば、十分に対策を立てることができますので、あきらめるには早いのです。
<5教科万遍なくやるべきなの?>
高校入試は5教科をやらなければならないので、かなり勉強量がありますね。
しかし、入試は「量をこなすこと」ももちろん重要なのですが、「戦略を練ること」も同じくらい重要と言えます。
例えば、数学だけは中学1年から拒否反応を示していて、いつも模擬試験などでは10点未満の子に「数学で40点」を取ろうと頑張らせることは果たして有効的と言えるでしょうか?
そういった子に二次関数やら二次方程式を教え込んだところで、本番で採れるようになるのでしょうか?おそらくそうなる確率は非常に低いと思います。
そういう子に対しては、数学の戦略は、ほとんどの都道府県で出題されるであろう「計算問題」(冒頭にあることが多いですね)をしっかり得点させる。そして、その子でも理解できそうな中学1・2年生の単元を1~2つ教えて、その大問の(1)だけでも良いので得点できるようにしてあげる、ということが重要なのではないでしょうか?
それだけでも10~15点は取れるようになるはずです。
逆に、得意な科目がもしあるならば、それは徹底的に磨いてあげましょう。
得意だけどいつも60点くらい、というのであれば、そこはこの5~6か月を使って、80点以上(理想は90点以上)まで取らせてあげるだけで、数学の苦手分をカバーすることができます。
そして、何よりやってほしいのは理科・社会です。理科・社会はたとえ苦手だとしてもやってください。なぜなら、数学や英語は根本をしっかり「理解」していないと点を上げることは難しい科目ですが、理科や社会は、中学生の問題あれば、大半は「暗記」の作業で済んでしまいます。
理科は実験内容も起こる現象もありきたりなものばかりですし、社会は歴史も公民も地理もすでに存在している事実や内容をひたすら頭に入れ込むだけなので、英語・数学よりは得点が伸ばしやすいのです。
ですから、追い込みの時期としてはやはり理科・社会に注力していきましょう。そして、国語に関しては、「漢字」と「作文」はほとんどの都道府県で出題されます。
漢字はこれから先の人生でずっとついて回るものですから、覚えておいて絶対に損はないですし、作文は知識が必要なものではなく「書き方」さえ覚えてしまえば高得点を取ることも可能な分野です。
そういった「絶対得点が取れる問題」にシフトしていきましょう。対策としては、最寄りの書店で販売されている漢字問題集などでも十分でしょう。作文は学校の先生に、書き方をしっかり教わって、徐々に内容をよくしていきましょう。
もし余力があるのであれば、「指示語問題」のような「直前だけ見れば解けてしまう問題」などに手を付けてみるのも良いでしょう。
<最後に>
受験勉強というと、「5教科のバランスをよく」という先入観がある人が多いですが、必ずしもそれが正解とは限りません。
自分が行きたい志望校はどれくらいの点数を取れば良くて、そのためには5教科ではどの科目でどれくらいの点数を取れば良いのか、ということを事前に計画しておいて、その点数を目標にしながら、勉強の配分を変えていくのが最も理想といえます。
ここからが一番つらくなる時期ですが、あきらめることなく継続してくださいね。
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2024/11/20 更新