住宅[373]

500万円のリフォームを20万円で叶えた実例

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執筆者:前田 浩貴

リフォームの相談がありました。
来年、お子さんが受験生なので勉強部屋を増築してあげたいとの要望です。
 
リフォーム屋さんで見積もりとプランをしてもらったけど、何となく気に入らないし、予算もオーバーしています。でも、子供部屋を何とかしたい。お子さんの将来の為に親として出来る事は、やってあげたいとの親の愛ですよね。
 
そこで、私はどんなお家なのか聞いてみました。
1階の和室はあまり使われていない事
2階には、8帖の洋室が2部屋ある事
納戸があるけど、物があふれている事
などなど・・・・・・

一通りお話を聞いてから、この様にお伝えしました。

納戸や和室や2階の部屋を片付ける事は出来ますか?
片付けたスペースに勉強部屋は出来ないでしょうか?
必要の無いモノを処分して、必要なモノを必要な場所に収納出来たらもっと使いやすくなりますし、片付けやすくなると思います。
 
それでも、収納が足りない場合は、小屋裏収納を作って、収納をして勉強が出来るスペースを造る事も出来ます。
 
他には、2階の8帖の2部屋を3つに分ける事も出来るかも知れません。お家を調べて、ご家族の暮らし方を聞かなければ詳細なプランと見積もりは出来ませんが、色々な方法が考えられます。
 
 
お施主さんが「増築したい。」と言っているから、増築の見積もりとプランを作る。これも間違いではありません。解決策の一つです。
 
でも、もう少し考えてみたいと思います。
本当の問題は何だと思いますか?

お子さんに集中して勉強してもらい、親としての責任を果たしたい事であれば「増築」でなくても良いと私は思います。

 
最終の決断は、お施主さんがすることですが、それまでの選択肢がなければ、選ぶことさえできません。
 
 
500万円も掛かる増築と20万円で収納を考える工事です。ビルダーの立場(営業マン)であれば、より利益が上がる増築でしょうがお施主さんの立場であれば、少ない予算で要望が叶った方が良い場合もあります。
 
希望の学校に合格したら、入学金も必要になりますからね。社会人になる数年後には、家を出て一人暮らしを始めるかも知れませんよね。
 
 
こんな話もあります。
お父さんがホームセンターにドリルを買いに行きました。
店員さんに「ドリルはどこにありますか?」と聞きました。
 
すると、店員さんはこう聞き返しました。
「ドリルで何をしたいのですか?」
 
お父さんは応えます。「この板に穴をあけたいんだよ。」
店員さんは「それでしたら、隣の木工コーナーにて50円で出来ますが。」
お父さんは、ドリルを購入しないで済みました。
 
このケースも本当の要望を言葉に出来ていなく、ご自身で解決方法を判断してしまい、損をしてしまうところでした。
 
 
お施主さんにとって、利益になる住まいづくりは、大きな視点がなければ出来ないのかも知れませんね。

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