住宅[373]

60年保証について【住宅・リフォーム】

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執筆者:前田 浩貴

本日お伝えするのは、お家のメンテナンス・リフォームについてです。

悪徳業者や工事の品質不良のリフォームトラブルが起こっています。 国民生活センターでも2013年には、7293件の相談が寄せられています。 相談されないトラブルも合わせるとその数はもっと増えていると思います。

この様なトラブルの事実を知ると、ハウスメーカーが広告している 30年保証・60年保証が魅力的に思えて来ませんか?

ハウスメーカーなら倒産する事もないし 建ててくれた会社だから手間が無いし 長期的な保証もあるし 何より、悪徳業者ではないですから安心です。 この様な理由から60年保証をお願いする方もいらっしゃいます。

実は、これらの長期的な保証には裏があるようです。 私たちにリフォームをご依頼頂いたお客様に聞いた話です。

築22年での外壁塗装のご依頼です。 ハウスメーカーで建てられたお家でした。 「どうして、メーカーにご依頼されないのですか?」と質問しました。 すると、こうお応えいただきました。

『メーカーの長期保証をお願いしていたので、10年で外壁塗装しました。 そして、20年目になり2回目の外壁塗装を勧められましたが断りました。 長期の保証は10年ごとにメンテナンスをしなければならなくて まだまだ使えそうなのに取り換えや補修などの出費が凄いのです。』

10年ごとの保証を更新するために、その段階で必要の無いメンテナンスも行う必要があるそうです。もちろん、全てのメーカーがそうではありませんので住宅会社を選ぶ時は質問してくださいね。

これらの長期保証のシステムは、一見良い事のように思えますが 住宅会社にとっては、長期的にリフォームの約束が出来るので お客様よりも住宅会社にとって良いシステムのように感じますね。 エコ・省エネと言われる時代ですので、15年長持ちするのなら、その様に使いたいですよね。

どこまで?どの様に?保証してくれるのかは住宅会社によって様々ですので確認してください。そして、保証と同じぐらい大切な事があります。 点検や訪問など、アフターメンテナンスに来てくれるのか?です。 毎年1回は、来てほしいですよね。

建てて、引き渡しをして、入金してもらって、・・・・はい、お終い! これでは困りますね。 でも、私たちにリフォームをご依頼される方は、この様な住宅会社が多いです。

私の考えですが・・・ 家って、建ててお終いではダメだと思うのです。 そもそも、家を建てる目的って何ですか? 住まう方によってその価値観は様々ですが、共通している事があります。 「あなたとご家族が幸せに暮らす事」だと思います。 ですから、本当に幸せに暮らせているのかを確認しなければなりません。 そうしないと、仕事が終わったことにはならないのです。

極端な事を言うと、あなたとご家族が幸せにくらせるならば 私の仕事は、家づくりでなくても良いと思っています。 たまたま、私が建築士で、スタッフも建築士で、家づくりの好きな人が集まっているので 家づくりをしているのです。

作品としての家なのか? 物件としての家なのか? 商品としての家なのか? 私たちは、住まいとしての家を建てていきます。

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