3月から6月になると多い相談が、洗濯物をどうするのか?です。 それには理由があります。 3月になると黄砂や花粉が衣服につきます。 洗濯物を干して乾くのはいいのですが、衣服についた花粉を完全に取り去るのはとても難しいです。 その花粉が室内に持ち込まれると、花粉症の方は室内でもリラックス出来なくなるかもしれません。
6月になると梅雨になります。 室内がジメジメしたり、リビングに干すと見た目が悪くなったり、 来客時にはどこに片付けたら良いのかとても困りますよね。
また将来、お子さんが大きくなって奥様もお仕事をするようになると突然の雨や風で洗濯をやり直すことになるのは大変なことですし、お仕事にも集中出来なくなります。
洗濯物などの家事についてはいつもお客様と一緒に悩んでいます。解決方法は一つではありません。ご家族の成長や奥様の家事のしやすさを考えると、とても多くのプランが出来ると思います。 今回は、実際に設計したお施主様のケースをご紹介させていただきます。
物干し部屋を造りました。 奥様は軽い花粉症でもありましたが、物干し部屋が欲しいもっと大きな理由がありました。 それは、虫が嫌いなのです。それも小さな虫です。 それで物干し部屋をつくりました。 でも、ただの物干し部屋ではなく主婦の工夫をいれてみました。
物干し部屋に行く前は、どこの部屋にいるでしょう? そう、洗濯室です。洗濯機がある場所は、洗面脱衣室になります。 もう、お分かりですよね。 お風呂・洗面脱衣室・物干し室をつなげて配置しました。
例えば、ローテーションの早い下着やバスタオルは、わざわざ収納しなくても物干し室から使う人が持ってきて使えばいいのです。 主婦には時間が足りないのです。 だから、協力してもらえるところも必要なのです。 モノグサぐらいが丁度良かったりします。
さらに、物干し室にはアイロンを掛けるカウンターや衣類を収納する棚も用意しました。 帰りが遅くなっても大丈夫です。 外が暗くなっても洗濯物は取り込まなくてもいいので、食事の準備を先に出来ます。 冬の寒いなか、取り込まなくてもいいのです。 「あ~、なんて幸せなんだろう!」と私だったら思います。
設備的なお話も付け加えて起きます。 換気乾燥機を工事でつけようと検討しましたが、今回は採用しませんでした。 高額だったからです。 換気扇だけにして、乾燥は家電製品で対応することにしました。
南面の日当たりの良い部屋であることと、隣家がないので風通しが良かったので、乾燥機を使うのは梅雨時期や冬の天気が悪いときぐらいだと考えたからです。建築費も節約できますしね。
で、お引渡しから1年になりますが使い勝手をお聞きしたところ「とても快適で物干し室があったよかったです。」とおっしゃっていました。
先にもお伝えしましたが、奥様の家事スタイルによっても部屋の大きさや配置など変わりますので設計者とじっくりとお話してみてください。