子どもが「ママおしっこ」と言えばトイレに連れて行き、「ママ、水」と叫べば水をあげている人って私の周りのママにも結構います。でも、いつまでもこれではいけませんよ。
そこで、今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子相手への伝え方ついてお話ししたいと思います。
子どもがママに単語だけを発して何かを要求したとき、それだけで何をしてほしいのかわかるのが親ですよね。まさに以心伝心状態。言葉を話し始めてから3歳くらいまではこれでもよいです。でも、4歳過ぎたら相手に伝わるような話の仕方をするように教えて行きましょう。それはいつもママが傍にいるわけではないからです。
子どもが「ママ、ジュース」と言ったときは「ママはジュースじゃあないよ」「え、ジュースどこにあるの?ママも飲みたいわ」と返しましょう。
そして「どうしてほしいの」と聞きましょう。すると「ママ、ジュースが飲みたい」と言えるようになってきます。
「画 あべゆみこ」
私は子ども達に授業をしていますが、4,5歳児の中に必ず何人かが授業中「立石先生おしっこ」と言ってくる子がいます。
単語に反応している家庭で育っているんでしょう。私は生徒が何を要求しているのかわかりますが「え、私はおしっこではありませんよ」と答えるようにしています。そして「トイレに行ってきていいですか」と4歳児でも言わせるように心がけています。
また、小学生でも「先生、鉛筆」と要求してくる子どもがいます。でも「え?鉛筆がどうしたの?」「鉛筆はあるけれどもそれがなにか?」と答えるようにしています。そして「先生、鉛筆を忘れたので貸してください」と言い直すように指導しています。
けれども、これらは本来、家庭このようなやりとりをしていなければ外でもやらないことですよね。
ある小学1年生の授業参観での光景です。担任は35人の生徒に向かって「この問題の答えがわかる人?」と挙手を求めていました。「はい、はい、はい」の嵐の中、引っ込み思案で正解はわかっていてもなかなか手を挙げられない子どもがいました。
それぞれの子どもの性格もあるので本来、担任が「あの子はこちらから指名してやらないとなかなか手を挙げないから次の差してあげよう」と配慮出来ればいいのですが、それが出来ず大声で手をあげて目立つ子や机に身を乗り出している子ばかりを無意識に指してしまう先生もいます。
そんな中、後ろで見ていた親が「先生、うちの子、答えられるので指してください」と言ってきました。でも、毎回、親が学校についてきて助けてやることは出来ませんよね。
せめて親子間では「○○ちゃんは△△をして欲しいんだわ」とわかってもあえて「ママ、○○がしたい」と言わせるようにしましょう。こんな体験を積みながら集団の中でも少しずつ自己主張が出来るようになってきます。
ママには何でも言えても、集団の中にいてしかも授業中に大便をしたくなったら「先生トイレに行ってもいいですか」と言い出すのはなかなか勇気がいるものです。小便はある程度我慢出来ても、急にお腹が痛くなり大便がしたくなったとき我慢することは出来ませんよね。
公園遊びの際に子どもがお尻をもぞもぞそわそわしていたら「ほら、トイレに行ってきなさい」と先回りして声をかけないで「ママ、トイレに行ってくる」と言わせるようにしましょう。
先生が気が付いてくれるまでまって、大便をもらしてしまったら、それから6年間「授業中に漏らした人」と陰でお友達から言われてとてもつらい小学校生活になることもあります。
子どもの語彙を増やすためには言葉の先取りをして察しよく動き過ぎないことです。良妻賢母で夫が「おい、お茶」「風呂」「メシ(飯)」と叫んだとき反応するのは良いのですが、子どもにも同じようにやってしまうのは止めましょうね。
※この記事を書いた立石美津子さんの著書
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