人が大人に育っていくまでには、心と体の人としての基礎をしっかり築くことが大事です。
木に例えると頑丈な根っこや幹です。根がしっかりしていれば枝が伸び葉が茂り果実や木の実がみのり、大きな木になっても嵐が来ても倒れません。
大切なのは乳幼児期。 乳幼児期にしっかりとした心と体の基礎を育まないと、様々な悩みや問題にぶつかった時に、耐えられなくなったり、良くない問題行動を起こしたりする危険につながるのです。
子供の心と体の基礎がしっかり育つためのポイントは早寝早起きです。 乳幼児期に気をつけたい心と体を育む方法をお伝えします。
人の脳は大きく分けて、 考える、計算する、記憶する、言語のコミュニケーションなど人間らしい高度な精神活動や細かな運動、理性を保つなど人間らしく生きる高度な脳「大脳皮質」と、 生きていくため必要不可欠な機能、命の維持を担っている呼吸や体温、睡眠、食欲、情動(快・不快、怒り、恐怖など)などを担っている「脳幹」や「大脳辺縁系」があります。 心や体の基礎の部分となるのが「大脳辺縁系」です。
「大脳辺縁系」で起こった情動(快・不快、怒り、恐怖など)を理性の脳がうまく制御して、不安を安心に変えたり、衝動的な行動を自制心で抑えたりします。
不安なことや恐怖な出来事が起こった時に、安心へと変える働きをするのがセロトニン神経。
大脳辺縁系で起こった不安や恐怖が高度な機能を司る脳である大脳皮質につながって安心に変わり、大丈夫という理性を持って適切な対処や行動をとれるようになるのが、セロトニン神経の働きです。
大脳辺縁系でセロトニンの働きが弱いと恐怖や不安に押しつぶされてしまったり、感情に任せて良くない行動やおかしな行動をとってしまうのです。 セロトニン神経をうまく働かせなければいけません。
【セロトニン神経を刺激する太陽のリズムと心の安心の重要性】
セロトニン神経は、生後約5年間にいろいろな刺激により作られます。産まれてから最低でも約5年間、特に気を付けたいのが、おひさまのリズムを毎日規則正しく視覚から与えること。朝は明るく、夜は暗く。 安心の経験をする為にママやパパが大丈夫だよと安心を生む声かけをすること。 です。
セロトニン神経がうまく働かない脳だと、不安になった時、不安は取り除かれず、ストレスが増大。成長したときに思春期の悩みや問題に心が耐え切れないことになりかねません。
大脳辺縁系が担う感情のコントロールもうまくいかず、恐怖や衝動性を抑えられられず、とんでもない攻撃的な行動に発展してしまう危険性もあります。最近の若者に多い、キレルという行動につながってしまうのです。
乳幼児期に安心できる心の要・セロトニン神経がしっかり作られていれば、マナーやルールを守れる子どもになりますし、思いやりの心、あきらめない心が育まれ、友人関係や家族関係が円滑になり、勉強や運動を頑張れる子どもとなるでしょう。
失敗してもへこたれず、何回も失敗と成功を繰り返して段階を経ていろいろなことを身につけていける子どもになるでしょう。
・早起きをする
カーテンを開けて、朝の光が入るようにしましょう。
・夜は早く寝る
早く寝れば自然と朝早く目が覚めます。
しかし早く寝なさいと言っても子供はなかなか勝手に早くは寝てくれません。幼いうちはママやパパが寝かしつけをして下さい。寝る前は本を読んだり、暗くして子守唄を歌うなど寝る前の儀式を習慣づけるとおとなしく寝る体制になってくれるものです。
子供が寝る時間にはリビングもいったん暗くしたり音楽やTVは消して部屋全体が寝るモードになるように心がけましょう。大人もTVなどは終わりなんだと子供に思わせることで寝ようとしてくれます。
・昼間はたっぷり身体を動かす
運動不足だとセロトニンの働きが悪くなるだけでなく、食事もあまりはいらない、もちろん、なかなか眠くもならないのです。歩くだけでもかなりの運動になりますから特別な運動をしなくてもどこでも誰でも出来ますね。
・ぎゅーっと抱きしめてあげる
にこっと笑いかけてあげる。 安心させるには大丈夫だよという言葉がけにプラスして、ぎゅーっと笑顔で抱きしめてあげてください。
だっこ癖がつかないように必要以上に抱っこしないという人もよくいますが、沢山だっこしてもずーっと抱っこ抱っことはなりませんからご安心を。むしろ、抱っこを乳幼児期に沢山してあげれば安心感を沢山得られますから、何か起こっても自分は大丈夫だという心がどんどん育っていきます。
強く優しくたくましく、そして思いやりの気持ちを持てる人に育つには、乳幼児期の生活を大切に。 ちょっと遅くなっても、過去は戻りません。気づいた時から根っこづくりを実践して下さい。