兄弟喧嘩をして、ぶったり小突き合ったりする子どもたちに「言いたいことがあるなら、ちゃんと言葉で言いなさい!」と言うことは、よくあるのではないでしょうか。
自分の気持ちをうまく言葉で表せないとき、人は言葉以外のコミュニケーション方法で表現します。
ところがいざ言葉にしても「いつまでやってるんだよ!早くしてよ!」「うるさいな!邪魔するな!」「自分ばっかりずるいよ!貸してくれないなら、スイッチ切るからね!」「うざっ!!あっちへ行け!」と、喧嘩が余計にエスカレートしてしまうこともあります。
どうやら何でも言葉にすればいいというわけではないようです。
相手に自分の気持ちが伝わる自己表現とは一体どういう言葉なのでしょうか?
まずは、大人の私たちが日ごろ発している言葉をみて、考えてみましょう。
たとえば公園に行って、もう帰る時間だと声をかけても子どもがなかなか帰ろうとしないとき。
「いつまで遊んでるの!早くして!」「5時までって言ったでしょ!約束を守れないんなら、もう来ないからね!」そんなことを言っていないでしょうか?
それでも動かない子どもには実力行使「じゃあお母さん先に帰るからね。」と言って歩き始めて、そこでようやく「待って…。」と子どもが腰を上げる。
中にはそれでも平気で遊び続ける子もいるかもしれません。
帰るのが遅くなると、あとの予定が狂ったり、時間に追われることになったりして本当に困るのに、どうして子どもは言うことをわかってくれないのでしょうか?