暑くなると心配なのが「熱中症」ですよね。夏になると、毎日のように熱中症患者のニュースを見かけます。この症状は、決して他人事ではなく、大なり小なり熱中症の症状を引き起こした経験のある人が多いでしょう。
そして、夏になると家族で外出したりすることも多いですし、学校の行事で外に出る機会も多いです。そんな時、子供達は大人ほど自分の症状に気づきにくく、突然重度の熱中症になって倒れてしまうケースも少なくありません。
熱中症と一口に言っても、その症状はさまざまです。
①軽い初期症状
顔が熱くなりほてった感じになります。めまいや立ちくらみもして、ぐるぐると回った感じになります。
②中程度の症状
頭痛が表れると同時に吐き気やおう吐の症状が表れます。 だるい感じがして、立ったり座ったりさえ大変になってきます。
③危険な症状
呼びかけにも反応しないような意識障害が起こってきます。 また、高熱が出て体が熱く、自分では立って歩けない、飲み物が飲み込めないなどの症状が出てきます。 すぐに病院受診が必要です。
子供は大人より熱中症になりやすいと言われています。
まず、考えられる原因として、小さなお子さんであればあるほど、地面からの距離が近いことがあげられます。夏の強い日差しにより、アスファルトの温度はかなりの高温になっています。地面からの照り返しを直接受ける距離が子供の方が短いため、子供の方が熱さを感じやすくなっているのです。
また、体が未熟な状態である子供は、外界から受けた熱を上手く発散させることが難しくなっているのです。そのため、体内にこもった熱により熱中症の症状が出やすくなっています。
大人であると、熱で体が熱くなり具合が悪くなると、「水分を飲まなければ」「少し休まなければ」という状況判断が出来ます。しかし、子供は具合が悪くなっても、それが危険であるか、大変なことかの状況判断に乏しいため、多くの子供達は症状を悪化させてしまいます。
また、夏の行楽地では、熱いことよりもまず遊ぶことに夢中になり過ぎて、いつの間にか重症度の高い熱中症になっていることもあります。
小さなお子さんと一緒に外出する際は、まず保護者が水分補給などに注意して子供の様子をみなければ行けません。
「子供の様子がおかしい」と感じた時は、すぐさま対処しましょう。
・日光の当たらない場所への移動
直射日光の当たらない場所へ移動しましょう。 降り注ぐ太陽の光を長時間受けているため、少しずつ熱中症になってしまいます。 外出時には適度に日陰に入ったり、帽子を被って日光をさける工夫も必要です。
熱中症の症状が見られた場合は、木陰や建物の中に移動しましょう。 もし横に寝かせることができる場所があれば横にして、風をあてて体の熱を放散させるようにします。
・水分補給をさせる
熱中症の場合、水分補給は塩分が大切です。これは、汗をかいた時に体の塩分が外へ排出されるためです。水分補給には普通の水より、スポーツドリンクなどの塩分の入った飲み物がいいでしょう。
・氷や水で体を冷やす
濡らしたタオルで体を冷やしますが、脇の下や首などにタオルをあててあげます。もし保冷剤があるなら、それを使って冷やしてあげましょう。
特に外での練習や試合の多いスポーツの部活に所属しているお子さんは、夏の熱中症対策は重要です。保護者の方がお子さんの試合や練習に付き添っている場合は、氷や水分、凍らせた保冷剤などを多めに持参しておくことをお勧めします。他のお子さんが熱中症になる場に居合わせるケースもあります。
子供は大人より自分の体調の変化に鈍感です。普段から保護者の方が子供の様子を観察して子供に異変が起きたら、対処できるように心がけましょう。