小学校、それははじめて「学び」というものを本格的に教わる場であり、お子様にとっては毎日が大事な授業の連続となります。この時期は、後の中学・高校・大学へと続く「土台」とも言える時期であり、ここで学んだ事が後に生かされていくとても大事な時期なのです。
では、しっかりと学んでもらうために、どのように学習を促せば良いのでしょうか。今回は、小学生の学習についてのアドバイスをお伝えしていきましょう。
<上から下ではなく横並びで>
よくある促し方に「勉強しなさい」「宿題やるまでテレビ見ちゃだめ」といった「上から下」へのトップダウン方式のやり方がありますが、これはあまり得策とは言えません。子供も大人も同じで、上からガミガミと言われるだけでは、なぜやらなければいけないのかが納得できませんし、なによりモチベーションが上がりません。そこで視点を「子供の上に自分がいる」というものではなく、「子供と寄り添いながらいる」というものにシフトしてみませんか?具体的な言葉としては「お母さんと一緒に宿題やってみようか」「お母さんもお掃除頑張るから、○○ちゃんも宿題頑張って競争しようか」など、「一緒に取り組む」というものです。
そうすれば子供も「なんで自分ばっかり」という理不尽な印象が払拭され、動きやすくなります。また、自身も資格などの勉強を始めるのも良いかもしれません。そうすれば「お母さんもお勉強頑張ろうっと!」というように「親の背中」を見せることが出来、それを見た子供は「自分もやろうかな」という気持ちに向かいやすくなります。
また、難関大学合格者がよく語るような「リビング学習」というのがこのやり方には最適かもしれませんね。やはり自分の部屋にこもられてしまっては、中で何をしているのかが見えにくくなりますから、親の目の届く範囲で勉強をさせるのが最も効率的でしょう。子供も「お母さんが見てくれているから頑張ろう」という励ましにも似た気持ちを覚えることでしょう。
<日常生活とのリンク>
勉強はなぜしなければならないのか?これは子どもの時に非常に多くの子供が勉強に対して抱く感情ですね。しかし、そういった気持ちも大人になってみると、「もっと勉強しておけばよかった」という後悔に変わることが多いようです。それくらい大人になると日常生活と勉強がリンクしていることを痛感するものです。
それをしっかり子供が分かるように伝えてあげることが非常に重要になってきます。例えば、算数は人間が生きていく上で非常に基本的なものであり、計算と生活は切っても切れない関係にあります。たとえ計算機を使おうとも、計算するための式が立てられなければ、計算機だって無用の長物です。国語も新聞を読んだり、報告書を書いたりするのに国語力が必要になってきますし、なにより生活は言葉なくして成り立ちません。社会だって、世の中の流れ・動きをしっかりとらえていくために覚えておかなければならない知識が詰まっています。そう考えていくと、小学校で学習する内容は大人の世界で使う知識ばかりなのです。
より分かりやすく見せるために、家計簿を見せながら算数の授業に当てはめてみても面白いかもしれません。新聞を使って漢字や社会の勉強を一緒にしてもよいでしょう。また、新聞に載っているエネルギー問題や温暖化と理科の授業を合わせるのもいいですね。子供は「なぜ?」が解消されるとモチベーションアップしやすいものです。是非それをトライしてみてください。
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