大学受験が佳境に入ってきているこの時期、センターリサーチも終わり、出願する大学も決まり、いよいよあと1か月で国公立大学の入試、という段階に入ってますね。
センター試験の得点と照らして、二次試験であとどれくらいとれば合格が近づくのか、という計算をしている人もいることでしょう。1点でも多く取りたくなるのが受験生というものですよね。
今回は英語において「最後にさらなる得点アップ」を狙うための秘策を伝授していきます。
私立大学入試の問題はさまざまな出題傾向が見られ、非常に幅の広い試験であるのに対して、国公立大学の入試問題はごく簡素なものが多く見受けられます。
その中でも多くの受験生が苦手とするのが「英作文問題」です。これは答えが1通りではないうえに、非常にやりにくい問題が多いので、得点差が付きやすい問題なのです。
しかし、実際には英作文問題はそれほど難易度の高い問題ではないのです。
例えば和文英訳問題、つまり出題された日本語を英語に直すというシンプルな問題では、「日本語から日本語への変換」が非常に有用です。
英作文問題では「いかにも日本語的」といった日本語で出題がなされ、受験生は「これをどう英語に訳したら良いのだろうか?」ということに苦心します。しかし、自分のわかる日本語に読み替えてしまえば答えは非常に簡単に書けるものばかりなのです。
ですから、「この日本語は、要するにどういうことだろう?」ということを考えて、自分にとって都合よく書ける単語で書いてみてください。
私立でも国立でも出題されることの多い問題に「長めの会話問題」があります。
これは2人(もしくはそれ以上)の会話にところどころ穴が開いていて、そこに8~10個の選択肢の中から意味の通るセリフを入れるというものです。
これはよくやってしまう人が多いミスに「穴が出てくるたびに選択肢を眺めて悩む」というものがあります。これは1つ1つやってしまうと、膨大な時間がかかってしまう上に、精度としてはそこまで高くはなりません。
意識してほしいのは「全体の流れを意識する」ということです。分量が多い場合は「前半」と「後半」に分けて考えてみるのもよいでしょう。
読み進めていく中で、どのように会話が流れていくのかをしっかり見極め、「ここはこういうセリフじゃない?」というある程度の予測がつく問題は選択肢をさっと見てみるのもよいでしょう。
会話全体の流れが読み切れたら、あとは選択肢を消去法で埋めていけばよいのです。とにかくこの類の問題は時間をいかに節約するかが重要になってきます。
自由英作文と聞くと「あ、自由に書いていいんだ」と気持ちが明るくなるかもしれませんが、実際はその逆なのです。
一見すると自由に書いていいように見えるのですが、実際にはある程度書くべきことが決まっているのです。中でも受験生があまり意識していないのが「語数指定」についてのポイントです。
自由英作文問題には「○○語で書きなさい」というタイプのものがほとんどなのですが、これは大きく分けて3つのパターンに分類できます。
1:簡単なパラグラフを作らせる問題(おおむね50~60語)
2:標準的なパラグラフを作らせる問題(おおむね100~120語)
3:複数パラグラフを作らせる問題(おおむね150~200語)
そして次に「書き方」についてなのですが、まず「1節の文が淡々と並んでいる英作文」というのは見た目としてもあまりよろしくありません。
逆に「3節以上から成る文章」は、書いている側としては「難しい文章を書いている」という満足感になるのですが、読み手としては非常に読みにくいことから、避けた方が無難といえます。
そうなるとやはり安定するのは2節の文でしょう。
あとは「主張」→「理由(1・2)」→「主張(言葉を多少言い換えて)」といった「基本形」に沿って書けるようにトレーニングしさえすれば、ある程度問題が変わったとしても「パターン」が作れるのではないでしょうか。