教育[725]

実業高校に通う高校生の進路の種類と4年制大学への進学方法

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執筆者:門衛 教育運営チーム

日本の高校には、東大に何名も合格するような超進学校から、就職をする生徒の割合が非常に高い実業系高校まで、様々な高校があり、中学生は自分の希望や実力に合わせて、その進路を決定します。

もちろん理想を追求するのであれば、レベルの高い大学に進学しやすい高校に行くのが一番良いですが、必ずしもそれが現実的な選択肢ではないケースもあります。

例えば、勉強が極端に苦手であるとかなどがそうです。そうなると選択肢の1つとして実業高校を視野に入れなければならないことが考えられます。では、実業高校に進学することになって場合、どのようなことを考えて過ごせば良いのでしょうか。今回は実業高校に通う生徒の進路についてアドバイスをしていきましょう。

<進路にはどのようなものがあるのか>
まず実業高校には卒業後にどのような進路が待ち受けているのでしょうか?基本的には一般的な高校と変わりません。つまり、4年制大学・短期大学・専門学校・就職の4通りとなります。一般的な進学高校と異なるのは、その比率が専門学校や就職の方が高いという点にあります。もちろん実業高校は専門的な資格や知識を習得することがメインとなるので、就職や専門学校に進学するというのも選択肢の1つと言えるでしょう。

しかし、意外と知られていないのが4年制大学への進学という手段なのです。確かに4年制大学に合格するためには、進学校と同様の勉強をして、難易度の高い試験を受験しなければなりません。しかし合格しさえすれば、あとはスタートラインは同じですので、ひたすら頑張ってより高度な知識を習得していくことに励めば良いのです。

むしろ、工学部や商学部の場合、工業高校では専門的な工業知識や工業数理などを学習済ですので、大学に入ってから学ぶ一般高校を卒業した学生よりも知識の吸収がしやすいかもしれませんし、商学部で受験するような簿記検定などは、商業高校の生徒は高校生の時に2級程度まで取得しているケースが多いようですので、ある意味大学進学後の生活がとても有利に進められるかもしれません。

特に4年制大学というのは「高校までの普通教科の勉強知識」も重要にはなるのですが、それ以上に「大学から始める専門知識の吸収」が重要になってきますので、専門知識を先に吸収している実業高校生の方がやりやすいかもしれません。

<どのようにして4年制大学に進学するのか>
実業高校から一般入試を受験して4年制大学に入学する、これは非常に大きな壁があります。なぜなら、一般高校では大学受験を見据えているため、カリキュラムもそれに合わせて組まれているのに対して、実業高校は専門的な知識を教えることを主軸に添えているため、大学入試を一般入試で受験することは想定していません。

ですから、場合によっては必要に応じて自分で学習を進めなければならない科目もあるかもしれません。そうなると相当の努力が必要となるため、ますます合格が遠のいてしまいそうに感じますね。

しかしながら1つだけ抜け道があるのをご存じでしょうか?実業高校であっても多くの高校には4年制大学への指定校推薦枠が用意されています。指定校推薦というのは、過去にその大学に進学して頑張っている学生がいた場合、その頑張りに応じてその学生の出身高校に「ほぼ間違いなく合格できる枠」が与えられます。

これは学校の定期テストを頑張って高得点キープし続ければ、獲得できる可能性が高まります。つまり、難しい大学受験をしなくとも、高校の定期テストを頑張り続けるだけで、有名大学に合格できる可能性も高くなります。一般的に受験する場合は普通高校の生徒であっても非常に合格を勝ち取る確率がぐっと下がってしまうだけに、「知る人ぞ知る」攻略ルートと言えるかもしれませんね。

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