春は新しい学年になり、1年の中で子どもたちの学習に対するモチベーションがもっとも高い時期です。「今年は勉強もガンバロー!」と新しい教科書をワクワクしながら開きます。
教科書を最初から一言一句完璧に覚えていけば成績は上がる。
ほとんどの子どもたちがそう考えます。「コツコツと苦労して暗記するのが勉強だ」と信じて疑いません。保護者の中にもそのように考えている方が少なくありません。これがいわゆる「完璧主義」です。
しかし「完璧主義」の勉強では、そのモチベーションもゴールデンウィークを過ぎたあたりから半分以下に落ち込み、1学期の中間テストを迎えた頃には力尽きてしまっている、という子がほとんどです。「自分は勉強する才能がない」と自信をなくしてしまうかもしれません。
学問に王道はありませんが、受験勉強を含めた試験勉強には「王道」があります。勉強上手な子がみんな実行している勉強法、それが「スパイラル方式」です。
たとえば、「徳川15代将軍の名前をすべて覚えなさい」と言われたらあなたはどんな覚え方をするでしょうか?
初代「家康」から順番にコツコツ書いて覚えたり、ゴロ合わせを考える、という方が多いと思います。「もしもしカメよ」の替え歌にしたり、身の周りのモノに置き換えて覚えるという暗記法もあるようです。
いずれにしてもこれらの覚え方では忘れやすく、記憶を引き出すときに順番をたどらないと思い出せない、というデメリットがあります。アルファベットを「ABCの歌」で覚えると、Gのつぎが何かがとっさには出てこない、というのと同じです。