2学期が始まると、学習時間の確保が課題となります。学校ではもちろん変わらず朝から夕方まで勉強をしますが、授業後は夜寝るまでは数時間しかありません。
しかし、休日などは1日時間が自由に使えるため、いかにして時間を有効活用できるかにかかっているとも言えます。ただ、いずれにしても受験生は2学期からが本格的に忙しくなってきます。
そんな忙しい受験生にはかなりおすすめできるのが「朝勉」です。
今回は朝勉についてお話しをしていきましょう。
人体は、1日周期のリズムを刻んでおり、時間帯によって神経系やホルモンなどの働きが異なっています。
受験生にとって特に重要なのが、朝の過ごし方となります。朝は、睡眠によって脳がリフレッシュされた状態にあり、新しい分野や苦手な分野など、自分にとってハードルの高いと思われる分野の勉強をするのに最適です。
朝の1時間は夜の2時間分に相当するともいわれています。夜に「分からない」と煮詰まってしまったときは、スパッとあきらめて寝てしまい、翌朝フレッシュな気持ちで再挑戦するのが、脳科学的にはオススメです。
朝早く起きるのはつらいかもしれませんが、効果は非常に大きいものとなります。朝はまさに「ゴールデンタイム」なのです。
また、週末に、その週に勉強した内容を総復習することも重要です。バラバラだったピースが一つの絵になるように、全体像が見えてきます。そして、新たな発見や他との共通点、相違点が見えてくることで、脳への定着度がぐんとアップします。
朝時間の活用と週末の総復習は、受験生には欠かせない時間戦略なのです。
★思考力は起床してから5~6時間後まで上昇を続ける
→休日は全て受験勉強に時間を使うことができます。ということは起きてから5~6時間である午前中は時間の使い方が大きな勝負の分かれ目になります。
何を勉強するかということも重要な要素になってきます。午前中は思考力がどんどん上がってきているので数学や英語・国語の論理的な文章読解をやることで、非常に勉強がはかどるでしょう。
ですから、もし「休日くらいは午前は少しゆっくり過ごしてから午後~夜にかけてがっつり勉強しよう」などという考えを持っているようでしたら、今すぐに改めましょう。
休日の午前は使い方さえしっかり見直せばかなり効率の良い勉強ができます。
★情緒を司る副交感神経は夕方以降に高まる
→このため、勉強に少しずつ疲れが見えてくる夕方から夜にかけては、感情を活用した勉強が効果的です。感情に訴える覚え方や、感情をうまく取り入れたモチベーションの上げ方などを実践していけば、効果が覿面になるでしょう。
今まで夜は「ここまで頑張ったら最後は気合で乗り切る」「もう疲れたからおしまい」などとなってしまっていた人はそういった点に注意しながら勉強していきましょう。
★記憶は睡眠中に促進される
→これはよく言われることなので、問題はないですね。寝る前の30分間はその日に学習した内容の記憶に充てましょう。
人間にとって自然な学習とは、「体を動かして五感を使って、体験の中で学ぶ」というスタイルです。もくもくと机に向かうのは脳にとっては不自然なことなのです。頭がぼんやりしてきた、なんだか眠い、集中力が切れてきた、というのは、脳が疲れたというサインなのです。
脳全体を活性化させるには、30分ほど散歩をするのがベストですが、椅子からパッと立ち上がり、その場で足踏みをするだけでも効果があります。できれば、自分の部屋をぐるりと一周し、深呼吸をしてみると良いでしょう。頭がすっきりする感覚が得られるはずです。