子供を褒められた時に、ついついしてしまいがちな【謙遜】。 でもそれが、お母さんへの不信感につながる可能性があるのです。
赤ちゃんが3~4ヶ月くらいになると、赤ちゃんと一緒に児童館や地域のコミュニティなどに出かけたりするお母さんも多いと思います。そんな時、こんな会話を良く耳にします。
『○○ちゃんは、大人しくて本当に良い子ですね』
『いえいえそんな事はないんですよ。家では甘えん坊で良く泣くんですよ。良い子だなんてとんでもないですよー。』
なんて会話。
本当は褒められた側のお母さんも、子供を良い子では無いと思っている訳ではなく、つい謙遜してこんな事を言ってしまいがちですね。
ですが、小さくても赤ちゃんはしっかりお母さんの表情を見たり、声のトーンを聞いたりしています。
少し大きくなり、1歳頃になれば尚更、お母さんの言っている言葉の意味を分かっています。お母さんが本当は思っていなくても、『自分は良い子じゃないんだ。』と、子供は言葉のままを捉えてしまいます。
また、そのあとにお母さんが『本当はあなたは良い子よ』と子供をフォローしても、子供には本音と建前の区別を理解する事は難しいので、
【お母さんは自分の前では良い子だと言ってくれてるのに、本当は良い子ではないと思っているんだ…】
【自分には嘘をついているんだ】
と、信用さえも失ってしまう可能性があります。
ですが、
『○○ちゃんは、大人しくて本当に良い子ですね』
『そうなんですよ。うちの子は本当に良い子で助かってます』
とは、【謙遜】と言う特有の文化を持つ日本人の特性上、中々胸を張っては言いにくいもの。 本当は堂々と自分の子供を褒めたいけれど、それも中々難しい…。
ではどうやって返したら良いのでしょうか?
1.褒められた部分の、具体的な例をあげてみる
まだ赤ちゃんが小さな頃に、児童館やその他のコミュニティに集まるお母さん達は、お友達作りや情報交換を目的としている人も少なくありません。
ですので、 『○○ちゃんは、大人しくて本当に良い子ですね』と言われた場合には、
『おっぱいを飲んだ後はいつもご機嫌なんですよ。』や、
『まだ人見知りがはじまってないみたいで、人がたくさんいる所でも泣かずに過ごしてくれるんですよ』
『お昼寝の後はいつもニコニコしてくれます』
など【こう言う場合には良い子にしてくれるんです】と言う、具体的な事項をあげれば、
『なるほど。うちの子もお昼寝後に児童館に来ようかしら』、
『うちの子は人見知りが少し早いだけなのね』
と、情報の共有にもなりますし、褒めた側のお母さんも、聞けて良かったわと思ってくれるかもしれません。
2.お母さん自身を引き合いに出す
私自身が良くしていた事なのですが、『○○ちゃんは、走るのが早くて運動神経が良いですね』と言われた場合、
本当は『走るのが早くて毎日追いかけるのが大変なんですよ…』 と言いたい所なのですが、そんな時は、自分を引き合いに出しましょう。
『そうなんですよ。私は走るのが苦手なんですけどねー。だから私じゃ早くて追いつかなくって…。』と、あくまで子供の事は否定せずに、自分は苦手だと言う言葉を使いましょう。
他には、『○○ちゃんはいつも優しくて気がききますね』と言われたら、
『私では気付かないような事にも目が行くみたいで…。』などと、必ず褒められた対象の子供を謙遜してしまうのではなく、お母さん自身を謙遜する【なんちゃって謙遜】をしましょう。
3.割り切って謙遜ではなく、ありがとうと言う
小さな子供を連れていると、バスや電車で年配の方から声をかけられる場合も少なくありません。
何度も顔を合わせる他のお母さん達には、『そうなんです。そう言ってくれてありがとう』とは少し言いづらくても、たまたま声をかけられた初対面の人には、気にせずに思い切って胸を張り、『ありがとうございます』と言ってみましょう。
『小さいのに泣かないなんて、お母さん想いの良い子ねー。』などと言われたら、恥ずかしいなどと思わずに、『そう見えますか?そう言って頂けて嬉しいです。ありがとうございます』と胸を張って笑顔で答えてみましょう。
子供を1番近くで褒められるのは親の特権です。可愛い我が子ですので、出来る事なら思い切って胸を張り『ありがとう』と素直に伝えてみましょう。
褒めてくれた人へも、また、お母さんの笑顔、嬉しそうな声のトーンなどから、まだ小さな赤ちゃんであっても、お母さんからの愛情が伝わり、周りは幸せな気持ちになるものです。
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2024/11/20 更新