取扱説明書とかマニュアルって助かりますよね。懇切丁寧に書いてあってその通りにすれば間違いないです。
最近はおかずもマニュアル化されていて、醤油、砂糖、オイスタースースなどあれこれ自分の勘で調味料を準備し自分の舌に頼って配合しなくても、最初からパックになっているセットの“○○○ドウ”を最後に絡めれば結構、美味しい夕飯が完成します。
でも、子育てだけは「これこれこうしたらこうなります」という風にはなりませんよね。
そこで、今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子がお話します。
マニュアルに頼り過ぎた人がやってしまったちょっと笑えない笑い話あれこれです。
■ゼッケン事件
子どもの体操着にゼッケンをつけてほしいと学校からお手紙がきました。そこに体操着のイラストが書いてあって記入例“なまえ”と書いてありました。すると、子どもの名前は“ありさ”なの体操着に“なまえ”と書いた人がいました。
■口座振替の記入例事件
私は以前、学習塾で仕事をしていました。毎月の授業料は現金ではなく口座振替による自動引き落としの手続きをしてもらっていました。記入例として塾側の会社の住所を書いありました。すると何人かの保護者が自分の自宅住所ではなく、塾の所在地を書いてきました。
銀行でも名前の記入欄に“三菱花子”とあったりしますが、そのまま書いてしまうお客さんもいるようです。
■座薬
お尻に入れる薬ですが“座って飲む”と書いてあるので、子どもに着席させて飲ませているママがいました。
■食間
薬を飲むのに“食事と食事の間”つまり“朝食と昼食の間の10時頃”“昼食と夕食の間の3時頃”を示している文言です。ところが勘違いして食事をしている最中に薬を飲んでいる人も結構います。薬の味が混じってしまい御飯が不味くなってしまいますよね。
■9時に寝ない子どもが心配
子育ては心配や不安事が一杯です。本を読めば読むほど不安がかられてしまうことってありますよね。マニュアル本=子育て本に振り回されてしまいます。
私の書籍に「子どもは9時には寝かせましょう」と書いてあるのですが、読者様より出版社に「うちの子は9時半にしか寝ないのですがどうすれば良いのですか?」と問い合わせがありました。
“成長過程にある子どもを大人の生活に合わせて深夜の焼き肉店や量販店に連れまわしてはいけない、早寝早起きさせましょう」の意味で書いたのですが、親切に9時と表記したことで却って不安にさせてしまった出来事でした。
■子育てでは
子育ては生身の人間を育てることです。持って生まれた遺伝的要素も育つ家庭環境も異なります。子育て本に書かれている一般論の通りことは進みません。子どもの個性と置かれた状況をよく観察して臨機応変に応用しましょう。
家電の取扱説明書、料理の調味料のように「これこれこうすれば必ずこうなります」というわけには行かないのが子育て、マニュアルにがんじがらめにならないようにしましょうね。
※この記事を書いた立石美津子さんの著書
(画像をクリック、またはタップでアマゾンへジャンプします)
教育総合ランキング
2024/11/20 更新