前回は「英検準2級・2級」についての対策を書いてきました。今回はそれよりさらに上の「準1級」をいかにして攻略するかについてのアドバイスをしていきます。
<英検準1級はどれくらいのレベル?>
一般的に受験した人が言うのが「2級と準1級の間には目に見えない大きな壁がある」という言葉です。これはとても的を射ています。例えて言うのであれば、英検2級は「大学入試センターレベル」つまり、「日本全国の高校生が受験できる程度の難易度」なので、しっかりした対策と努力をしておけば、合格することは容易となります。それに対して準1級は「早稲田大学・慶應義塾大学」に匹敵するレベルの問題が出題されます。
そう聞くと「大学受験レベルなのか」とも思えるかもしれませんが、これらの2つの大学のレベルは通常の高校生が学習するレベルをはるかに超えています。単語1つ取っても、ふつうの単語帳にはまず出てこないようなレベルの単語が出てきますし、何より単語が分かったとしても、それを和訳したところで「言っている日本語の意味が分からない」という状態になりかねません。そこまで聞くと高校生が受験する意味がないようにも思えますが、大学によっては準1級を持っていることで、英語力を認めてくれ、入試から英語を外してくれる所もあるので、入試を見据えた時に有利に働くと言えるでしょう。
<英検準1級対策~文法・語法・読解問題編~>
上述したように、準1級の単語・熟語レベルは2級までとはケタ外れに難しくなります。ですので、専用の単語帳を1冊購入し、3~6か月かけてじっくり頭に叩き込んでください。間違っても1~2ヶ月でなんとかしようなどとは思わないでください。このレベルの単語ともなると、すっと頭に入ってくることは稀で、何回覚えても頭から抜けていきます。そういう意味も込めて、3~6か月は必要となります。そして単語を頭に入れる作業と並行して、「長文読解問題をじっくり読んで、そのレベルの問題に慣れる」ということもおこなってください。最初は時間配分などは全く気にしないで良いので、満足いくまで時間をかけて読み込みましょう。速読の前にまずは精読です。
<英検準1級対策~英作文編~>
2級まではなかったものに「英作文」があります。これはメールや手紙に対しての応答を100語程度で書くというもので、書く練習をしていないとなかなかペンが進まない問題です。しかもこの問題単独で14点という配点なので、捨てることもできません。ただ、堅苦しい英文を書くわけではないので、まずは友達に話しかけるような「フランクな文」を短い文でいくつも書く練習から始めていきましょう。もちろんだからと言って簡単な単語ばかりを使って「中学生レベル」の英作文を書くだけでは、点数は伸びません。高校で出てくる英単語や熟語なども取り入れながら、そして起承転結などの流れも意識しながら、「しっかりまとまった文章」を書けるようにしましょう。
<英検準1級対策~面接編~>
やっとの思いで一次試験を通過しても、二次試験で面接という恐ろしい難関が待ち受けています。これは英検2級までの難易度とは大きく変わります。準2級では2コマのイラスト、2級では3コマのイラストだったのが、準1級では4コマ漫画に変わり、そのストーリーを2分で説明したり、聞かれる内容も「遺伝子組み換え食品」など、ハイレベルな内容となってきます。そういった内容にも対応できるような単語力が頭にストックされていなければ、面接でいきなり聞かれた時に口から出てくることはありません。
ですから、そういう意味でも準1級は単語勝負とも言えるのかもしれませんね。しかし、言いたい言葉が口から出てこないからといって黙ったままでいることが一番よくないことです。2級の時にも言えることですが、どんなに詰まったとしても、何かしら言葉を出せるようなトレーニングをしておきましょう。
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2024/11/21 更新