とはいうものの、「なかなか親には話してくれない」という方もいらっしゃいます。とくに中学生の男の子は自分の弱み(子どもはそう感じています)を親には話したがりません。「あの子が何を考えているかわからない」とおっしゃいます。
そのような子には、「今の状況は決してマイナスばかりではない」ということを伝えてください。「すべてのモノゴトには必ずプラスの面とマイナスの面がある」「長所は裏を返すと短所であり、逆に短所は裏を返すと長所になる」ことを話してあげるのです。
たとえば、ケガをしたり病気になることは一見ネガティブな状況ですが、別の側面から見ると「読書の時間ができた」「健康の大切さがわかった」「つらい人の気持ちがわかった」など自分にとってプラスの面が見えてきます。
「元気で明るい」性格は一見よさそうですが、裏を返すと「他人の気持ちを考えない」「身勝手」な性格につながるかもしれませんし、「要領が悪い」子は、それだけ慎重にモノゴトに取り組む頑張り屋さんかもしれません。
ある状況を「プラス」ととるか「マイナス」ととるかは周りではなく自分で選択できること、そしてどんな状況にも必ず意味があることを伝えてあげることは、口先だけの評価でほめたり、なぐさめたりするよりも、お子さんがこれから自信に満ちた人生を歩むための大切な一言となるはずです。