「中学・高校3年」と言えば、もちろん「受験の学年」ですね。
泣いても笑ってもこの1年で勝負がつきます。その学年の夏休みといったら一般的に言うところの「夏は受験の天王山」ですよね。ここをいかに大事に使うかで受験結果が大きく左右されると言っても過言ではありません。
夏休みに入る7月下旬の時点で高校生にとっては「センター試験半年前」、中学生にとっては「私立高校入試半年前」なんですよね。
受験の半年前といえば「まだ6か月ある」と思えそうなものですが、科目の多さ・1科目あたりの分量を考えると「もう6か月しか残ってない」と言う方が適切と言えるでしょう。
では、この大事な時期のポイントはどこにあるのでしょうか?
受験の問題の7割は中学1・2年生の学習内容から出題されます。つまり、受験勉強の7割はその復習をいかにしっかりしておくかにかかっているといっても過言ではありません。
しかし、どのレベルの生徒を見ていても、中学1・2年生の内容が100%固まっている子は思っている以上に少ないものです。どの生徒も必ず「弱点となる単元」があるものです。夏はそこをいかにして克服するかにかかっています。そして、固め直して自分の力とするためには、多くの問題をこなさなければなりません。
つまり、復習は「インプット」→「アウトプット」を何度も繰り返して、今まで出来なかった単元の問題のやり方を定着させることが重要なのです。
そして、もう1つ中学3年生にとって重要なことがあります。それは「2学期の学習内容の先取り学習」です。中学生の場合、2学期になってもまだ新しい学習内容がいくつか残っていますし、もちろんそれらの学習内容も高校入試では出題の対象となります。
しかも2学期に学習するものはレベル的にも比較的高いもので、早めに手を付けておかないとその場で理解するのは労力を要してしまいます。夏のうちに概略を掴んでしまい、出来るのであればある程度問題演習までこなしてしまい、なるべく早く本格的な受験勉強に入れるようにしましょう。
高校3年生は「高校入試のレベルと大学入試のレベルが天と地ほどの差がある」ということが痛いほど理解できているでしょう。
そんな高校3年生にとっては夏休みと言うのは非常に焦りを誘発する時期とも言えるかもしれませんね。
文系は国語・社会・英語で、大量の知識を頭に詰め込んで、それをテストでアウトプットできるように苦しい反復トレーニングをしなければなりませんし、理系は中学レベルとはくらべものにならない理科(物理・化学)、そして数学はⅠA・ⅡB・Ⅲという膨大な量の演習量をこなさなければなりませんし、理系だからといって英語で手を抜くわけにもいきません。
これを全て満足できるレベルにするには到底40日間では間に合いません。
では、どのように夏の勉強をするのが効率的なのでしょうか?
一言言えるのが「主要3教科の克服」です。文系であれば国語・社会・英語、理系であれば数学・理科・英語です。国立大学を受けるためにはそれ以外の科目もあるのですが、私立大学や国立大学の二次試験ではその3教科が軸となることが多いので、何があっても失敗することが許されない教科と言えるのです。
この3教科に重点を置いて学習を進めていけば、ある程度バランスもとりやすくなりますし、この3教科の全てを万遍なくというのではなく、「特に苦手な単元」をしっかりつぶしていけるようにするだけでも大きく進歩していきますから、それを夏の指針としてください。
3年生の夏は「次の夏こそは」が絶対にない最後のチャンスです。ここをいかに有効活用できるかで、受験の結果も変わってきます。
後悔のない40日間を過ごしてくださいね。
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