[保険の手続き]ブラック企業対策と雇用保険

ブラック企業対策と雇用保険

2015/01/16

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間違ってブラック企業(※本記事における「ブラック企業」は特定の会社を指したものではありません。)に就職してしまい、過剰の労働時間や極端にひどいパワハラを受ける場合があります。そのような場合には、会社にその是正を求めることもできますが、ブラック企業は、法令違反を平気で行ってきますから、会社に法令違反の是正を求めても、聞き入れなかったり、逆に、法令違反を指摘したことで、かえって状況が悪くなったりします。

特に長時間労働がひどい場合や、暴力を受けている場合には、生命の危険にさらされることもあります。そのような場合には、早めに退職したほうがいい場合もあります。
 
そのような場合には、雇用保険の求職者給付は非常に大切です。やはり退職となると誰もが不安なものです。しかし、退職し再就職するまでの生活費を保障する雇用保険の求職者給付を受けることができれば、比較的安心してブラック企業を退職することができます。
 
退職した直後は少々困惑することもあるかと思いますが、ブラック企業に就職してしまった場合には、転職して普通の会社に再就職したほうが、はるかによいのです。同じ会社に長期で勤続することがよいことのように日本では考えられてはいますが、それは普通の会社に就職した話です。
 
ブラック企業は、労働者をいいように利用して最後は使い捨てにします。ブラック企業に就職すると、一生懸命働いても、最後は使い捨てにされ、後悔することがほとんどです。

勤務を継続することにあまり意義はありません。特に、過重な長時間労働やひどいパワハラの被害に遭っていれば、なおさらです。
 
普通の会社であれば、労働者に過重な労働時間やひどいパワハラをおこなうことはありません。また、万が一、そのような事実がある場合でも、労働者からその事実について是正するように請求があれば、適切に対応するはずです。
 
雇用保険の給付がなければ、生活への不安から、ブラック企業の理不尽な仕打ちにも耐えるしかない場合もあります。しかし、雇用保険を受けることができれば、ブラック企業の仕打ちがあまりにもひどい場合には、再就職期間の生活費のことを心配することなく、安心して退職することができます。
 
なお、ブラック企業は、自分から退職を申し出た労働者に対して、離職票を交付しないなどの嫌がらせを行うことがあります。しかし、退職した雇用保険の被保険者である労働者に対しての離職票の交付は、法律上定められた義務です。企業が離職票の交付をしない場合には、ハローワークに申し出て、離職票の交付を請求しましょう。
 
会社から離職票の交付を受けることができた場合にも、離職票に記載されている離職理由には、注意しましょう。というのは、離職票に記載されている離職理由によって、雇用保険の求職者給付を受ける際の給付条件が変わってくる場合があるからです。
 
ひどいパワハラを受けたことや過度な時間外労働を理由に、労働者の判断で退職した場合には、特定受給資格者に該当し、雇用保険の求職者給付を受ける際に優遇される場合があります。
 
しかし、そのような事実があるにもかかわらず、会社が、離職票の離職理由欄に労働者の一身上の理由による退職などと記入すれば、離職者が、本来は特定受給資格者に該当して求職者給付の受給上の優遇を受けることができたにもかかわらず、それが受けられなくなる場合があります。
 
このように、会社が離職票の離職理由に真実の記載をしない場合には、離職者が異議を申し立てる制度があります。ですから、そのような場合には、その旨をハローワークに申し出ましょう。

※本記事における「ブラック企業」は特定の会社を指したものではありません。
※パワハラとは・・・
職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える、または職場環境を悪化させる行為(厚生労働省)