[芸術・音楽・ダンス]「人間力がつく習い事?」今注目の演劇の習い事について

「人間力がつく習い事?」今注目の演劇の習い事について

2015/03/26

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たくさんの種類がある子どものためのお稽古。 その中で、演劇のお稽古に注目が集まっているのをご存知でしょうか?

演劇のお稽古なんて、とても特殊ですね。 昔からあるお稽古のレパートリーにはなかったもので、お母さんにとっても親しみがあるお稽古ではないはずです。

演劇のお稽古とは、お芝居のお稽古です。 通常、お芝居は学芸会のときくらいで、1年に1回の娯楽でしかありませんでした。 しかしなぜ学校で学芸会があるのか不思議ではありませんでしたか? 私立だけでなく、公立の小学校でもお芝居をすることが一般的でした。

それは演劇によって、子どもにいい影響があると判断されていたからではないでしょうか。

演劇・お芝居を習うには2パターンの方法があります。 お仕事として俳優・女優を目指すために芸能事務所に所属して、演劇のレッスンを受ける方法。

もうひとつは、芸能事務所に所属せずに、水泳や習字などのお稽古と同じ感覚で気楽に習う方法です。 芸能事務所に所属するのはまだちょっと…、そこまで本気ではないという人が多いです。

実際に最近、人気があるのが「お稽古として」演劇を習う方法です。 では子どもが演劇を習うとどんないい影響があるのでしょうか?

演劇のお稽古は、台本がありセリフを読みお芝居をするだけだと思っていませんか? もちろん最終目的は台本に沿ってお芝居をすることです。

しかし演劇のお稽古でもっと大切にされていることは、ゲームで他人とコミュニケーションをとったり、頭の回転を速くさせたり、瞬発力を鍛えたりすることなのです。 多くのお教室で演劇のためのゲームを取り入れているはずです。

実際にプロの役者さんの現場の舞台稽古でもゲームから始まるという団体がほとんどです。 子どもの教育に、情操教育の一環として人気が高まってきているのです。

台本を読むことで、学校の朗読が上手になり、漢字も覚えることができます。 役になりきって台本を読むことで、他人の気持ちを理解しようとする力が付きます。 それを自分で考えること、考えた内容を自分の言葉で発表する能力が身に付きます。

役や台本について子ども同士でディスカッションすることで、自分の意見を伝え、他人の意見を聞くことのできるコミュニケーション能力が備わります。 演劇を通して、他人との人間関係を構築していく練習をしていると言っても過言ではありません。

大人になっても悩みの種は人間関係が関係していることが多いですから、他人との関わり方を学ぶ場所は貴重な場所になるかもしれません。 自分の意見が主張できるだけではいけませんので、他人の意見を聞き、他人を認めることを学びます。

他人を認めた中で、自分を表現できるようになるのが大切なことではないでしょうか。

この人間性はもはや就職試験でも重視されていることをご存知でしょうか? 就職試験で個人的なテストだけではなく、他人とチームにしてディスカッションさせる様子を審査する方法がだんだんと主流になってきています。

審査員は、第一に他人とのコミュニケーション能力をみています。 チームの中で自分の意見が言えるのか?他人の意見を否定することなく聞くことができるのか? また話が詰まってしまったときに、話の方向性を変えるリーダーシップがあるのかどうか? などなど、他人との関わり方を審査しているのです。

アイディアが出せるのはもちろん大切な要素ですが、それよりも重視されているのがコミュニケーション能力なのです。

そのため、就職活動対策のために演劇のワークショップを開催している団体もあるほどです。 大人になってから焦って通い出しては、時間がかかってしまいそうです。

いま社会で求められているのはどんな人なのでしょう? もちろん学歴も大切ですが、学歴だけで就職が決まる時代は終わったのかもしれません。

どんなに能力があっても、他人とコミュニケーションのとれない人は必要ないということ。 いくらインターネットや機械メインの社会になったとしても、パソコンの先にいるのは人間ですし、機械を操るのも人間です。

子どもの頃からインターネットやスマホに触れる機会が多くなった現代の子ども達だからこそ、必要なお稽古になってきているのかもしれませんね。 塾やくもんで学力を伸ばすことも大切ですし、ピアノやバレエで感性を磨くことも大切です。

しかしどんなに能力や才能があっても、人は一人では生きていけませんよね。 人間力をつけてあげることが何よりも成長への近道なのかもしれませんね。

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