大学入試を経験している(した)人であれば、だれでも聞いたことがある「赤本」。
これは知っての通り、大学入試の過去問題集ですね。大学入試を突破するに当たってはほとんどの人が購入しているのではないでしょうか?
しかし、ただ買っただけで、なんとなく解いただけで、満足してしまう人がいるようです。また。出来・不出来に一喜一憂して、結局何の役にも立たせられないで終わってしまう人も多くいるようです。
では、赤本はどのように着手し、どのように有効活用していけばよいのでしょうか?
<着手はいつ頃?>
よく多くの生徒から聞かれるのが「赤本はいつ頃から始めるのが良いのか?」ということですが、これには100%の正解はありません。
実力が早々に固まってきている人だったら、もったいつけずに早めに着手した方が良いでしょうし、秋を過ぎてもなかなか力が付いてこない人は無理に早めに始める必要はありません。
また、順序としては当然ですが「滑り止め校」→「実力相応校」→「挑戦校」の順に進めるようにしましょう。このように3段階のレベルの問題を全てできるようにしなければなりませんから、のんびりしている暇はありません。
理想としては夏休み中には滑り止めの大学の問題くらいはラクに解けているくらいがいいですね。滑り止めの大学は「どんなことがあっても合格を勝ち取ることができるレベル」ですから、夏の時点で解けていなければいけません。
ただ、焦っても仕方ないですから、「なるべく早めに着手できるように」とだけ言っておきましょう。
そして、実力相応校と挑戦校は滑り止めよりも一気にレベルが上がりますから、一日でも早く手を付けられるように勉強に励んでください。
とはいっても「実力が付いた時って自分ではどうやって判断するんだろう?」と思いますよね?基本的には自己判断です(笑)
問題集などを解いていて、ある程度理解ができるようになってきたり、ペンが止まることが少なくなってきたらそろそろOKサインなのではないでしょうか?
<赤本は徹底的に研究をせよ>
赤本を「ただの大学の過去問集」だと思っている人はいませんか?それは大きな間違いですよ!
過去問をじっくり研究することは「敵を研究する」ようなものです。いくら模擬試験での判定がそこそこ良くても、過去問の研究を疎かにしたがゆえに、不合格になった先輩はこれまでに数えきれないほどいます。
模擬試験での判定は、あくまで「全員で同じ問題を解いて、その出来で大学に受かる確率を判断したもの」であって、「その大学の問題を解いても同じ結果になる」保証はどこにもありません。
例えば、「上智大学」を目指す人が、模擬試験で英語の偏差値78を取ったことで「英語は楽勝だ」と油断することがありますが、模擬試験の英語の問題と、上智大学の英語の問題では、非常に大きなレベルの差があります。
上智大学は英語が有名な大学であり、分量も普通に解いていてはまず終わりきらないような量が出題されます。そうなると、やはり過去問研究が重要になってきます。
「どのくらいのレベルの問題が、どのくらいの量出題され、何分で解き切らなければならないのか」ということをじっくり研究することで、本番で他の受験生と差をつけることができるのです。
(思った以上に、世の中の受験生は赤本の研究に対する意識が甘かったりするものです)
<赤本は情報が盛りだくさん>
赤本に掲載されているのは過去問だけではありません。倍率や場合によっては合格最低点なども掲載されていることがあります。
こうした情報を過去3か年分くらい分析していくと、志望している大学・学部・学科の大まかな傾向が見えてくることがあります。
そういう意味でも赤本は非常に有効なアイテムと言えるでしょう。
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2024/11/21 更新