[高校生]センター試験「漢文」の有効な対策と勉強法

センター試験「漢文」の有効な対策と勉強法

2015/07/16

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漢文のセンター試験対策についてお話します。

センター漢文の出題、数年ごとに本文の傾向に変化はありますが、設問の特徴にはさほど大きな変化は生じていません。

勉強をどこからすれば良いかというと、まずは句型などの基本ルールを抑えましょう。英文法などに比べると、覚えなければいけないことは少ないので、きっちりマスターしてしっかりと読めるようになりましょう。

その後で、模試の復習やセンター試験の過去問でトレーニングをすると効果的です。本番は15分程度で解けることがベストですが、最初はゆっくりでも良いので、内容がわかるレベルに達するまで訓練をしましょう。解説を読んで、知らなかった内容や情報はノートに書き込み、まとめておきましょう。

センターの漢文に関しては、基本から応用への幅が広いな、と個人的には感じます。基本は易しいのですが、応用になると、ぐっと難しくなるので、やはり過去問でのトレーニングは必須事項です。どの教科にも共通したことですが、諦めずに続けることで、力が積み重なっていきます。

以上は、一般的に述べられている漢文センター対策の見解と大差はありません。次からは、更に個人的な見解も含めてお話していきます。

楽しくセンター試験の勉強を進めるために、漢詩文の世界を肌で触れるという方法があります。

中国は文字の国であり、歴史・文化の国です。歴史の流れに沿って資料や国語便覧などを楽しみながら、勉強の息抜きに眺めてみましょう。

伝説の時代殷から始まり、春秋戦国時代、秦、漢と、今から2000年以上前の紀元前の時代から、様々なドラマが繰り広げられており、センター試験での出題は、そのドラマの1ページです。紀元後になると、魏呉蜀の三国時代、唐代などの文献が良く出題されます。

イラストや色とりどりの文化財、地図や写真を眺めながら背景を辿ることで、漢文の世界が浸透しやすいものとなります。

重要な文人、主要な作品などもあらかじめ予備知識として知っておくと、より読解がしやすくなります。儒家の孔子、孟子、道家の老子、歴史家の司馬遷、詩文家の陶淵明、詩人の王維、李白、杜甫、白居易などは教科書にも登場します。これらの人物名と作品はある程度覚えておき、音読しておくと、漢文に慣れることに繋がります。

更に、知っておくとセンター漢文が解きやすくなる知識の中に、「漢文重要語」があります。数に関するもの、役人や身分に関するもの、思想・倫理に関するもの、人間生活に関するもの・・・などがあります。全体で250語程度なので、ノートにまとめたり問題を解きながら確認していきましょう。

一見遠回りに感じられる知識が、土台となり血肉になる科目です。高校1、2年のみなさんは、日々の授業を大切に、予習を大切にしましょう。

学校の授業が中断される夏休みなどの長期休暇中は、さっそく自分でセンターの過去問挑戦してみたり、書店で気に入ったセンター向け問題集を購入して取り組んでみたりすると良いです。繰り返しますが、楽しみながら学ぶことが、長期間の勉強を続けるコツとなります。

高3生や浪人生、社会人受験をなさる方であれば、楽しむ余裕など無いとお思いかもしれませんが、切羽詰っている時ほど、基本と楽しみを大切にして下さい。くれぐれも、焦りにより、血肉にならないやり方で繰り返す勉強は避けてほしいと思います。

そのためにも漢文は、参考書は多く持ちすぎないほうが良いです。一冊に絞り、信じて、重点事項を繰り返し反復⇒過去問で応用力を試す、という流れを10回以上繰り返して下さい。間違ったところはノートにまとめ、一週間後くらいに声に出して復習すると効果的です。

最後に、具体的なセンターの問題の解き方の話をします。

語彙の問題としては、重要後の読みや多義語が出題されます。あらかじめ覚えていないと解けないものがほとんどですので、早いうちに身につけておくにこしたことはありません。

語の意味の問題は、文脈に注意して、最適のものを選択しましょう。 解釈問題、書き下しの問題は、とにかく文脈と句形、指示語の内容や主語に注意をしましょう。

返り点の付け方などは、学校の指導で曖昧にする先生が多く、中学校の知識のまま止まってしまっている人が多くいますので、自分でインターネットで調べたり、参考書で調べたりしましょう。説明の問題や空所補充などは、基本的には問われたことに答える形なので、現代文と同じと考えて良いです。

レトリックは押印・対句・比喩などに注意しましょう。

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