こうした世界的なREITの好調がいつまで続くかは、今後の景気回復の程度と金利上昇とのバランスで決まり、その中心的役割は日米欧の中央銀行の金融政策が担っています。
中でも、金利引き上げ時期を巡るFRB(米連邦準備制度理事会)の今後の政策が、REIT価格に与える影響は大きいと予想されますが、ここで注意したいのは「金利引き上げ時期の発表 イコール REITの売り」ではないということです。
短期的には、金利の上昇時期発表に短期投資家が反応して価格が下落する可能性がありますが、景気の安定成長を前提とした政策に基づくものであるため、その後も中長期的な収益拡大期待やインフレヘッジ資産としての買いニーズが見込まれます。
また、最近では地政学リスクが金融市場に与える影響が大きくなってきています。
REITにおいては、地政学リスクは株式と債券とのトレードオフの関係に影響されて、上昇する場合と下落する場合があることも頭に入れておく必要があるでしょう。
具体的な投資に当たっては、J-REITや海外REITを組み入れた投信を購入するのが一般的であり、高い分配金利回りに加え、円安も後押しし、有力な運用手段として定着してきています。
また、今後は短期的にREIT価格があまり変動しないか下落を予想する場合に、効果的な運用が期待できるカバードコール(保有する資産のコールオプションを売却することで、オプションプレミアムの獲得を目指す戦略)を使った投信も注目されます。
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2024/11/23 更新