保険[73]

お医者さんが加入する保険のこと

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執筆者:澤渡 正樹
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日本には約30万人もの医師と10万人の歯科医師がいるといわれています。歯科医師を除く医師のうち、実際に勤務しているのは29万人。残りの1万人は医師免許を持ってはいるものの、医療現場で直接臨床や執刀などを行っていません。

平成24年の調査結果では、30万人の医師の内訳は、勤務医が18万8千人。開業医は10万人いることがわかりました。歯科医師でももちろん勤務医はいるのですが、医師とは分けて話を進めていきたいと思います。
 
さて、約19万人もの医師は自分の診療科目を持っています。厚生労働省の調査では、55もの診療科目があり、基本的には内科医は執刀することはありません。が、外科医が救急外来の当直勤務を行うこともあれば、放射線科医が内科の応援に行くこともあります。

つまり、勤務医であれば、自分の専門外の医療にも立ちあわなければならないことがあるのです。
 
こうした「越権」診療ではインシデントがたびたび起こることがわかっています。インシデントとは「ヒヤリ・ハット」とも略される言葉で、事故手前を意味します。専門外の診断では、医師が処置方法をよく知らないため、経験のある看護師が、点滴や注射の薬剤量を自分で判断して投与することがあります。看護師は医師の指示に従うのが鉄則ですが、役不足の医師の指示では、返って心配なため、看護師の独断で薬剤投与量を決めてしまう可能性が高いのです。

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保険総合ランキング2024/11/22 更新

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