保険の保険金や給付金には、保障の対象となる被保険者が受取人となるものがあります。
被保険者が受け取るには、被保険者本人からの請求が必要ですが、被保険者本人からの請求が特別な事情があり請求できない場合、あらかじめ指定した代理人が、被保険者に変わって保険金等を請求できる制度があります。これを「指定代理請求人制度」といいます。
通常は被保険者が傷害や疾病で、保険金等を請求する意思表示ができないときや、治療上の都合により傷病名や余命の告知を受けていないときなどに利用します。
たとえば、がん保険に入られている御主人が、お医者様から自分ががんであることを告知されずに、がん保険を請求できなくなるケースがありますね。
この場合、あらかじめ指定請求代理人を奥様にしておきますと、奥様が請求して受取ることができることになります。あらかじめ指定をしておかないと、例えば、ご主人が倒れて入院給付金を請求できなくなる状態になり、代わりに奥様が請求する際には大変な手間がかかってしまいます。