住宅[373]

「賃貸だとできない?」知っておきたいリノベーションできない物件

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執筆者:高田 和政

デザインやその用途までも変えて利用するリノベーション物件。

その構想によっては様々な可能性が広がるのですが、出来ないこともあります。

まずは大前提として賃貸物件ではリノベーションは難しいと言うことです。築年数を永く経た物件では認められることもあるのですが、賃貸契約の場合、借主は修繕以外の目的で建物に手を加えることができません。

建物本体とは別に敷地内に勝手な増築をすることもできません。

次に、これも当たり前のことですが、周辺環境に被害をもたらすようなリノベーションはできません。

例えば、集合住宅の一室を倉庫にする等、構造体に過大な荷重がかかるようなリノベーション。住宅地で飲食店や物販店舗のような臭気や騒音など周りの生活環境に影響の発生させるようなリノベーション。

これらは建築基準法などでも制限がかけられております。

それから費用対効果上、実現の難しいケースもあると思います。

屋根防水が破れ雨漏りをしていたり、シロアリ被害などで構造体に大きな瑕疵があるような場合、イノベーションすることで新築に比べ費用がかかってしまうような場合があります。

保存をすることが目的であればよいのですが、建設コストを抑えるための目的であれば利に叶わなくなります。

そのような場合は、痛んでいたり使わないような部分だけ「減築」すると良いでしょう。使える部分だけ使い、必要であれば新築をすることで補うと言う考え方もできると思います。

表参道の同潤会アパートのように一部を保存することで全体の価値が高められるというケースもあります。

リノベーションには古い物を上手に使って新しいものに生まれ変えるという面白さがあります。そして建物を上手に保存することによって、周りの住人がその場所に持つ記憶というものを引き継いでいけるという事にもなります。

賃貸物件以外ではリノベーションができないようなケースは非常に少ないです。面白いアイデアと周辺環境への配慮がリノベーションを成功させる秘訣だと思います。

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住宅総合ランキング2024/11/20 更新

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