まずは、集合して建てることで一軒ずつ建てる住宅と比べて、無駄なコストを省くことができます。
くっついて建てればその住戸間の壁は断熱材の施工が必要がないなど、建設規模が大きくなることによって一戸あたりの建設コストが下がります。
そして一番大きなメリットとしては、将来の住人同士の関係が話し合いを重ねるごとに深まるということです。
自身の住まいの要望なのでそれぞれ真剣な意見が出されることでしょう。更には、打ち合わせを重ねる中で互いの主張にどのように折り合いをつけるかといった、知恵も深まることでしょう。これはその後、建物が建って共同で住むようになると、とても大きな財産となります。
いくら建設コストが安くなるかといって、何もこんな大変な思いをしてまで一緒に住む必要はないという意見もあると思います。
ですが、他人と物を共有するという意識はコーポラティブハウスに限ったことではありません。自然環境や町並みの保全、教育、文化、人間社会すべてのことにあてはまる共通意識であると思います。
コーポラティブハウスという「社会参加」はもっと見直しされていいと思います。