「うちの子、いじめられてるのかも?」と思ったとき、親はどうしたらよいのでしょうか。
いじめにあっても、家族に相談できないという子どもは、とても多いようです。理由は、「大げさなことになるのがつらい」、「いじめられているなんて、恥ずかしくて言えない」「自分が弱い、ダメな人間と思われそうで嫌だ」「親に告げ口したことがバレたら、ますますいじめられそうだから…」など、さまざまです。
そこで、まずママたちに心がけてほしいのが、毎日の会話から子どもの異変に気づくことです。
子どもが大きくなると、話しかけても無視されるなど、親子で会話する事が難しくなることもありますが、毎日、少しでもよいので、親子の時間を作ってあげてください。ただし、そのときは勉強の話はNGです。友達のことや部活、趣味の話など、いつもと違う様子がないか確認してください。
もし浮かない顔をしていたり、学校へ行くことを渋ったりするなど、気になることがあったら、「いじめのサイン発見シート」で、子どもの様子をチェックしてみましょう。
「いじめのサイン発見シート」は、朝(登校前)・夕(下校後)・夜(就寝前)・夜間(就寝後)にチェック項目が分かれていますが、これは子どもの様子をきめ細かく見るためです。
またいじめの不安は、ママひとりで抱え込まないことがポイントです。そのため夫婦でチェックしたり、子どもの様子がよくわかっているならば、おじいちゃん、おばあちゃんにもチェックしてもらい、「どうかしら?」「大丈夫かしら?」と相談してみてください。
いじめられている確証があるときはもちろんですが、「いじめられているかどうかわからないけれど、不安」というときも、遠慮せずに学校に相談しましょう。
いじめは、子どもを深く傷つけます。「いじめられるのは、自分が悪い」と自分を責めたり、自分に自信をなくしてしまう子どももいます。
また、いじめを目撃しているのに何もできなかった子は、自分の無力さに悩むケースも少なくありません。
そのため家庭では、「あなた、いじめられているの?いじめられているなら言いなさい!」など、無神経にズカズカと問い詰めるのはタブーです。
「ちょっとおかしいな」と感じるときは、「どうかした?」「悩んでいることがあるなら、いつでも言ってね」と、まずは子どもの話を聞く姿勢を見せましょう。もし「いじめられている」と相談してきたときは、「よく話してくれたね」と、十分に話を聞いてください。
「あなたにも、いじめられる原因はない?」「弱いからじゃない?」など、子どもを否定するのは絶対ダメです。いじめは、どんな子どもにも起こり得る問題で、いじめられる側も、いじめる側も、必ずサインが表れます。
そのサインを見逃さないようにして、何かあたったときは、子どもや親、学校などが一丸となり、みんなで問題解決に取り組んでください。平成25年に、いじめ防止対策推進法が成立し、家庭・学校・地域が一丸となる体制作りがはじまったように、いじめ問題は、一人では絶対解決しません。
いじめのサイン発見シート 「いじめのサイン発見シート」は、インターネットで「いじめのサイン」を検索してダウンロードできます。
いじめがあればふだんの生活とは違う態度が現れます「いじめのサイン発見シート」では、朝(登校前)、夕(下校後)、夜(就寝前)、夜間(就寝後)の様子をチェックすることで、子どもの態度の「違い」に気づくお手伝いができます。
政府広報オンライン【いじめのサイン発見シート】
http://www.gov-online.go.jp/tokusyu/ijime/sheet.html