しかし完全にできなくとも少しばかりでも何かができたら、それが現実であって、またその現実がダメであっても親は肯定することです。それがひとつの安心感を持たせ、自分はそういう子なのだと思う「ダメ意識」から子どもを脱出させることができます。
こうした自分の現実を肯定する安心、実際にできた事でも、ほんの僅かな事でも、心が動いた時には親はちゃんと確認してあげることが大事です。今までずっと無責任にすっぽかしてきたようなことを、たまにでもしっかりやり通したら、その時こそ親はより強く肯定し、より深く確認させてやり、心のほどける向きに向けてやることこそ親ができることです。
こだわりなく、他人にも自分にも支障のない自分が発揮できるときの気持ちの安らぎを確認させてあげることです。
親が下手なもの言いを重ね続けたり、子どもの自尊心を傷つけるようなことを重ねていると、いくら改心を約束させても、その約束は言葉だけのものになっていまい、無責任な態度が身についた子どもはその繰り返しで益々無責任になってしまうだけです。子どもの心を寛がせ、温もりを感じさせてあげることです。子どもに責任を果たさせようと親が焦っている限り、子どもはいよいよ無責任に振舞います、親や周囲は子どもを効果的な方向に向かせ、大切なことをし続ける親としての責任を果たさなければなりません。
子どもを責めるだけで、一方的に追い詰めないように、心をほぐし温め、自信と自尊心を確認した上にも確認する親の態度が親の責任を果たすことになるのです。