子どもが困難にぶつかったときに親にできることも同様です。
子ども「A君と喧嘩したんだ。」
親「A君と喧嘩したことが気になっているみたいね。」
子ども「うん。サッカーをやってるときA君が押してきたんだ。」
親「そうなんだ。」
子ども「まあわざとやったんじゃないのはわかったんだけど、痛かったし転んじゃったからさ、うざっ!って言っちゃったんだ。」
親「そっか。つい、うざいって言っちゃったんだね。」
子ども「そう。それでA君もうざいって言ってきて、喧嘩になった。」
親「なるほど・・・。自分がうざいって言ったから喧嘩になったって、後悔してるのね。」
子ども「うん・・・。明日謝る。」
この会話で、親は子どもが言っていることに耳を傾け、あいづちをうったり、理解したことを確認したりしました。アドバイスはしていません。
けれども、子どもは自分で気持ちを整理し、そしてどうするか、自分で決めることができました。自分で決めたことの責任は自分でとることができます。
目覚しく変化していく社会で、親の選択がベストだと言いきるのは難しいでしょう。
たとえ親のアドバイス通りにやって、上手くいったとしても、また何かあったら親にきこうと、依存する心配がありますし、上手くいかなかったら親のせいにしてしまう懸念もあります。
子どもはいつかは親の手を離れ、自分の人生を自分で生きていくときがきます。
自分の問題を自分で解決できる力をつけておいてあげることが、親として子どものためにできることなのではないでしょうか。