筆者も羊水検査を受け安心して出産しましたが、その2年後、子どもが自閉症であることが判明しました。そう、自閉症など出生前診断では絶対にわからないのです。
もちろん、染色体異常の中でも重篤な13トリソミー、18トリソミーなどの場合、命を選ばない選択もあります。でも価値ある人生を楽しく生きている21トリソミー(ダウン症)の人達を見ていると命の選択をしていいものか迷います。
ですから、同じ染色体異常であっても13・18番の染色体異常だったら中絶し、21番の染色体異常だったら産むという選択をする人もいます。13・18・21全ていらないという人もいます。
さて、健康な子どもが生まれたとしましょう。
でも、子どもが育つ過程で非行に走ったり、病気や事故にあって後天的に障害を持ったり予想もしないことが起こります。その時、「こういう子は受け入れない。こういう子だったら受け入れる」という“条件付きの愛”はよくありません。
妊娠中、たとえ羊水検査を受けて選ばれた命であっても、出産後はどんな状況になっても受け入れなくてはならないのが親。
「お前は今のお前のまんまでいい。あるがままでいい」そんな見返りを求めない真実の愛を持ち続けてほしいと思います。